資金運用で追い詰められる米投資ファンド-未使用資本5030億ドル

投資家から託された約5000億ド ル(約45兆円)の資金を抱える米投資ファンドは、現状の取引ペー スが続いた場合、これらの資金をすべて運用に回すには10年以上か かりそうだ。

ブルームバーグの集計したデータによると、ブラックストーン・ グループやKKRなどの投資会社が過去1年間に発表した取引の総額 は870億ドル。投資会社が買収価格の半分を借入金で賄うと仮定する と、過去1年間のペースが続けば、まだ投資されていない推定5030 億ドルを運用に回すには2021年半ばまでかかりそうだ。投資会社は 通常、託された資金を3-6年で運用に回す。

シカゴ大学のスティーブ・カプラン教授(ファイナンス)は「状 況が本当に変化しない限り、大手ファンドは特に資金の運用で追い詰 められるだろう」と予想する。

過去最高水準に積み上がった資本の大部分は金融危機で終了した 3年にわたる買収ブームの間に調達されたもの。取引件数が減少し規 模が縮小するなか、投資会社は運用に回せなければ、投資家に時間的 猶予を求めるか、投資家との契約解除を求める必要に迫られかねない。 調査会社プレキンによると、ボストンに本拠を置くトーマス・H・リ ー・パートナーズは06年に調達した100億ドルの資金のほぼ半分を 3年以内に投資に回す必要がある。ロンドンに本拠を置くペルミラ・ アドバイザーズは12年末までに122億ドルのうち49億ドルを運用 する必要がある。

ニューヨークのプライベート・エクイティ(PE、未公開株)投 資グループ、デベボイス・アンド・プリムトンのマイケル・ハレル氏 は「投資家は買収ファンドに対し特定の運用期間しか与えない。通常 は3-6年だ」と述べ、「その資金を使わなければ、失うことになる」 と指摘した。

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