悪者扱いのヘッジファンド、運用成績も年初来マイナス-ユーロ安響く

通貨を取引するヘッジファンドは、 ユーロ安を招きギリシャを支払い不能に追いやる投機勢力だとして政 治家らから攻撃を受けており、しかも損失を出している。

調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)のデータによると、 マクロ経済動向を通じて利益確保を目指すマクロファンドの運用成績 は今年1-2月にマイナス1%だった。損失を出したファンドには、 欧州最大のヘッジファンド運用会社、ブレバン・ハワード・アセット・ マネジメントやムーア・キャピタル・マネジメント、チューダー・イ ンベストメントが含まれる。

ユーロは1-2月に対ドルで4.8%下落。ポンドも5.8%安となり、 ギリシャ国債の保証コストも2月初めまでに約3割上昇した。さらに、 マクロファンドは、自分たちが好む途上国の株式や商品といった市場 が持続的動きを示していないことも、利益が上がっていない理由と説 明している。

シーダー・パートナーズ・インベストメント・マネジメントのフ ィリップ・ボンヌフォア会長は「こうした状況では確信を持って投資 できない」とし、「それができずに長期投資を行うなら、利益を確保で きない」と語る。ジュネーブを拠点とするシーダー・パートナーズは 短期のマクロ投資を手掛ける。

ユーロの下落は、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が引 き金になった。ポンド安は、対国内総生産(GDP)比でみた英財政 赤字の水準が12%強と、ギリシャとほぼ同じとの見方が広がったため だ。

投資の方針

ブレバン・ハワードとムーアは先月、ギリシャのデフォルトに投 資していないと投資家にそれぞれ説明した。

ブレバン・ハワードは2月22日付の株主向けリポートで「昨年 12月半ばまで、ギリシャ債のショート(売り持ち)やクレジット・デ フォルト・スワップ(CDS)のポジションはなかった」と説明した。

ムーア・キャピタルの創業者、ルイス・ムーア・ベーコン氏も、 ムーア・マクロ・マネジャーズ・ファンドの顧客向けの2月19日付書 簡で、「欧州当局は情報不足のまま責任を押し付ける行為をやめ、ギリ シャ救済に着手してほしい」と述べた。

ブレバン・ハワードのBHマクロの純資産価値は1-2月に

1.6%減少した。ベーコン氏の最大のファンド、ムーア・グローバル・ インベストメントの1-2月の運用成績もマイナス0.79%。チューダ ー・インベストメントの旗艦ファンド、チューダーBVIも5日まで で約1%の損失を出した。

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