中国デジカメ市場、5年後に世界一に成長も-キヤノン取締役

中国のデジタルカメラ市場は2015 年にも世界一になる可能性がある――。デジカメ世界最大手で中国でもシ ェア1位のキヤノンの真栄田雅也取締役は、中国が5-6年後には欧米 をしのぐ世界最大の市場に成長するとの見通しを示した上で、同社とし て年率10%の成長を見込む。

カメラ事業を統括する真栄田氏は9日のブルームバーグ・ニュース とのインタビューで、中国のコンパクト、一眼レフを合わせたデジカメ 市場全体について「非常に元気がいい市場。当面、世界をけん引するマ ーケットになる」と指摘し、「ここ数年にわたって1割の伸びを続ける だろう」と述べた。

米調査会社IDCによる昨年9月の予測によると、10年のデジカメ の最大市場は米国で3457万台。中国、インド、オーストラリアなどを含 むアジア・パシフィック地域は2735万台、西欧は2845万台。

野村証券の和田木哲哉アナリストは「中国市場では富裕層にブラン ドプレミアムのある『日本製』が好まれている。キヤノンも有利なポジ ションにあり、今後の中国市場の拡大は大いにビジネスチャンス」とみ ている。ただ、「ライバルであるニコンの反撃、ブランド作りがうまい サムスン電子には注意が必要」などとも指摘していた。

中国CCIDコンサルティングの調査によると、08年の中国のデジ カメ市場ではキヤノンがシェア1位で27.7%。2位がソニーで21.8%、 3位がサムスンの15.4%、4位には9.2%のニコンがつけている。

キヤノン株の10日の午前終値は前日比0.6%高の3990円。年初か らは2.1%上昇しており、指標となる日経平均株価の上昇率0.1%を上 回って推移している。

キヤノンの中国販売台数は10%増

真栄田氏は10年のキヤノンの中国でのデジカメ販売台数も市場全 体と同様の前年比10%増を計画、向こう5-6年間も同程度の成長が続 くと予想している。前期のカメラ事業全体に占める中国の割合は約15% だったという。

同社は中国で修理などに対応するサービス拠点を現在の13カ所か ら今年末までに25カ所に倍増させる予定。現地販売会社であるキヤノン 中国では人員を08年末の1286人から昨年末には1421人と1割増やした。 真栄田氏は「商品力をきちんと訴求し、シェアを1ポイントずつ確実に 積み上げていく」とし、トップシェアを維持していくと語った。

キヤノンの09年のデジカメ販売実績はコンパクトが前年比10%減 の1970万台、一眼レフが同16%増の440万台、合計で同5.9%減の2410 万台だった。10年はコンパクトが同6.6%増の2100万台、一眼レフが同

6.8%増の470万台、計2570万台と6.6%の伸びを計画する。

今期(10年12月期)連結業績は3期ぶりの増収増益に転じる見通 し。売上高は前期比7.5%増の3兆4500億円、営業利益は同52%増の 3300億円、純利益は同52%増の2000億円をそれぞれ見込む。プリンタ ーや複写機などの事務機、コンパクトカメラの需要回復に加え、一眼レ フカメラの好調も持続すると予想している。

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