2月の国内企業物価は1.5%低下-6カ月連続で下落率縮小

2月の国内企業物価指数は、一昨 年夏にピークを付けた原油価格高騰の影響が薄れていることを受けて、 前年比の下落率が6カ月連続で縮小した。マイナス幅は今後さらに縮 小に向かう見込みだが、大幅な需要不足が続いていることで、企業物 価の下落は長期化する公算が大きい。

日本銀行が10日発表した2月の国内企業物価指数は前年同月比

1.5%低下した。前年比のマイナスは1年2カ月連続。前月比は0.1% 上昇だった。ブルームバーグ・ニュースの予想調査では前年同月比は

1.5%低下、前月比は0.1%上昇が見込まれていた。1月の確報値は前 年同月比2.1%低下、前月比0.3%上昇だった。

菅直人副総理兼財務相は1日の衆院財務金融委員会で、消費者物 価指数の前年比について「今年いっぱいくらいには何とかプラスに移 行してもらいたい」と述べ、日銀に対して「より努力をお願いしたい」 と要請した。

日銀は先月19日公表した2月の金融経済月報で、国内企業物価 (3カ月前比)は「当面、強含みないし横ばいで推移する」との見通 しを示した。第一生命経済研究所の小杉晃子エコノミストは発表後、 先行きは国際商品市況の上昇基調の持続や輸出回復が押し上げに働く としながらも、①今後、下落幅の縮小ペースが緩やかになる可能性が ある②需給ギャップに由来する下落圧力が根強く残る③円高-を考慮 すると、当面下落基調が続くと予想した。

プラス転化には時間がかかりそう

11日公表される昨年10-12月の実質国内総生産(GDP)2次 速報値はブルームバーグの予想調査で、前期比年率4.0%増と1次速 報値(4.6%増)から下方修正される見込み。経済全体の需要と供給の 乖離(かいり)を示す需給ギャップは、1次速報段階でGDPのマイ ナス6.1%、名目年率で約30兆円と引き続き大幅な需要不足となって おり、物価に下押し圧力を加えている。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは 「需給ギャップが企業物価に影響するまで半年程度の時差があること から、昨年7-9月以降の企業物価に対して、需給ギャップに根差す 国産型デフレの色合いが加わり始めている」と指摘。「企業物価の高ス ピードの下落は終わった」としながらも、「粘着的な下落、広範囲の下 落が続くことで、企業物価の前年比がプラス転化するには、まだしば らくかかりそうだ」としている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE