機械受注は反動減で2カ月ぶりマイナス-判断は上方修正

国内民間設備投資の先行指標であ る船舶・電力を除く民需(コア機械受注)は、1月に前月比で2カ月 ぶりにマイナスとなった。減少率はほぼ予想通りだった。減少したの は、前月に大幅増加した反動の要素が強く、設備投資の下げ止まり基 調に変化はないとの見方が多い。内閣府はコア機械受注の基調判断を 4カ月ぶりに上方修正した。

内閣府が10日発表した1月の機械受注統計によると、コア機械受 注(季節調整値)は前月比3.7%減の7238億円となった。内訳は製造 業が同3.3%増、非製造業が同12.9%減。前年同月比では1.1%の減 少。ブルームバーグ・ニュースの事前調査では、前月比の予測中央値 は3.5%減。予測幅は10%減から4%増だった。昨年12月分は前月比

20.1%増と予測を超えた伸びを示していた。

内閣府はコア機械受注について「下げ止まりつつある」とし、前 月の「下げ止まりつつあるものの、一部に弱い動きがみられる」から 上方修正した。機械受注は各企業が設備用機械をメーカーに発注する 段階で集計するため、実際の設備投資に半年程度先行するとされる。 設備投資の本格回復にはまだ時間がかかるものの、企業収益の回復に 伴い、底入れ感が出ている。

津村啓介内閣府政務官は記者説明で、基調判断を上方修正した背 景について「12月分の反動で減少はしたものの、下げ幅は小幅にとど まっている」と述べ、振れの大きい携帯電話の受注を除くと、回復傾 向がより鮮明になっていると説明。また、コア機械受注の金額はリー マンショック前の水準まで戻っていないとしながら、「水準としては 回復基調が鮮明になってきた」と語った。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは、「大幅増とな った前月の直後にもかかわらず、減少は小幅にとどまっており、機械 受注は上昇トレンドを確認する結果となった」と指摘。「2009年夏場 以降の輸出企業の業績改善が、設備投資増加に着実につながっている」 とし、「特に、製造業からの受注回復が鮮明だ」との見方を示した。

統計発表後の東京外国為替市場の円相場は午前11時32分現在、 1ドル=90円00銭で推移。発表直前も同水準付近だった。日経平均 株価の午前終値は前日比8円60銭(0.1%)安の1万559円5銭。

回復は緩慢、非製造業が足かせ

内閣府が主要機械メーカー280社を対象に12月末時点で調査・集 計した1-3月期のコア機械受注の見通しは、前期比2.0%増だった。 津村政務官は2月、3月がそれぞれ前月比2.3%減でも、1-3月期 の見通しを達成できると述べ、仮に1月から2月、3月が横ばいで推 移した場合、1-3月は前期比4.3%増になるとの試算を示した。10 -12月期は前期比0.5%増と、7四半期ぶりに増加に転じている。

津村氏は、業種別の受注動向について、電気・自動車など輸出型 製造業については「全体としては持ち直しており、堅調」、化学・鉄 鋼など素材型については「やや動きが鈍かったが、持ち直しが広がっ ている」、非製造業については通信業などを念頭に「一部にやや弱い 動きがみられる」との判断を示した。

クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは、「コア 機械受注は製造業がけん引役となり、回復基調をたどり始めたとみら れるが、非製造業部門の弱さが足かせとなり、全体としては当面緩や かな回復にとどまる」と予想する。

伊藤忠商事の丸山義正主任研究員も発表後、「先行指標である機 械受注の底入れも加味すれば、2010年前半から設備投資は持ち直しへ 向かうと見込まれる」としながらも、「デフレの悪影響を色濃く受け る非製造業の回復が遅れるため、本格回復は年後半にずれ込むだろう」 との見方を示した。

昨年10-12月期の国内総生産(GDP)1次速報値で実質設備投 資は前期比1.0%増と7期ぶりのプラスになった。民間調査機関は、 財務省が4日公表した同四半期の法人企業統計を受けて、11日発表の GDP2次速報の設備投資について同0.3%増(中央値)への下方修 正を予測している。

法人企業統計では、設備投資額(金融・保険業除く)は前年同期 比17.3%減となり、減少率は7-9月期(24.8%減)に比べて縮小。 ソフトウエアを除いた額も同18.5%減と2四半期ぶりに減少率が改 善した。

--取材協力:Minh Bui, Sachiko Ishikawa Editor:Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

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