今日の国内市況:株は小反落・債券上昇、円が全面高-中国指標注視へ

東京株式相場は3営業日ぶりに小幅 反落。欧米商品市況で金や銅、ニッケル価格が下げた影響などで非鉄 金属、鉄鋼といった素材関連株の一角が下落。国内外経済統計の改善 傾向が続く中、陸運や情報・通信、電気・ガスなど景気変動の影響を 受けにくいディフェンシブ業種も売りに押された。

日経平均株価は前日までの2営業日で440円(4.3%)高と急伸。 ボリンジャーバンドなど一部テクニカル指標が足元の上昇ピッチの速 さを警戒する水準に達し、いったん売りが出やすいタイミングでもあ ったため、株価指数はプラス場面もあったが、終始上値は重かった。

日経平均株価の終値は前日比18円27銭(0.2%)安の1万567 円65銭、TOPIXは同2.93ポイント(0.3%)安の924.38。日経 平均の日中値幅(高値から安値を引いた値)は50円と、今年最小を記 録した2月16日(43円)以来の小ささ。

国内指標では、景気ウォッチャー調査が3カ月連続で改善。きょ う午後発表された1月の景気動向指数も、一致指数CI(コンポジッ ト・インデックス)が前月比2.5ポイント上昇の99.9と、リーマン・ ショック直前の08年8月(99.1)を上回った。

今週半ば以降は、中国で2月の貿易収支、鉱工業生産、小売売上 高、消費者物価指数などマクロ経済統計の発表が目白押し。週末には 国内で株価指数先物・オプション3月限の特別清算値(SQ)算出も 控える。市場では、現物株の薄商いでSQ値が振れる可能性もあるた め、目先の売買が手控えられている面もあるとの指摘もあった。

債券先物、約2カ月半ぶり高値

債券相場は上昇(利回りは低下)。先物は一時、昨年12月以来の 高値をつけた。この日の30年利付国債入札が好調で安心感が広がった。 現物債も幅広く買われ、長期金利は1.3%ちょうどまで低下した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比6銭高の140円18銭で 始まった。午前9時半過ぎには2銭高に伸び悩んだが、30年債入札の 結果発表後には一時18銭高の140円30銭まで上昇。昨年12月22日 以来の高値をつけた。結局は14銭高の140円26銭で終えた。

3月物は最終売買日を11日に控えており、期先物の6月物への乗 り換えの動きが活発化。きょうの3月物と6月物との限月間スプレッ ド取引は2兆7734億円と前日の1兆976億円を上回った。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比変わらずの1.315%で始まり、0.5ベーシスポイント(bp) 高い1.32%をつけた。しかし午後に入ると1.5bp低い1.30%まで低下。 新発10年債利回りとしては2日以来の低水準をつけた。

超長期債も買われた。新発20年債利回りは一時2bp低い2.12% となったほか、前回入札された30年物31回債利回りは2bp低い

2.305%まで低下した。

円が全面高-株高一服で

東京外国為替市場では円が全面高となった。世界的な株高に一服 感が広がる中、リスク選好的な高金利通貨買いに慎重姿勢が広がり、 相対的に低金利の円に買い圧力がかかった。

ブルームバーグ・データによると、円は主要16通貨すべてに対し 前日終値から上昇。ユーロ・円相場は前日のニューヨーク時間午後遅 くの1ユーロ=123円13銭から一時、122円22銭まで円高が進行。前 日には2月23日以来の円安値となる123円90銭を付けていた。

市場では、中国の主要経済指標が好調でインフレ懸念が強まれば、 金融引き締め観測からリスク回避・株安・円高圧力が高まるとの見方 もある。中国国家外為管理局(SAFE)の易綱局長は9日、金利格 差の拡大で人民元は上昇圧力の高まりに直面しているとの見解を示し た。

ドル・円相場も90円ちょうどを突破し、一時89円88銭まで円高 が進行。市場では、年度末に絡んだレパトリエーション(自国への資 金回帰)や日本の大手生保のIPO(新規株式公開)に絡んだ円買い の思惑も出ていた。

円は対ポンドでも1ポンド=136円台前半から134円台後半まで 上昇。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが、英 銀格下げの可能性を指摘したことが材料視された。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.36ドル台前半から一時、1.3600 ドルを割り込むなど小動きながら上値が重かった。ギリシャのデフォ ルト(債務不履行)不安は和らいだが、長期的に見た欧州の財政懸念 は変わらないとの指摘があった。

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