米大統領がギリシャ首相と会談-米にできることは限定的か

ギリシャの債務危機は米国の成長減 速、ドル高、信用市場の混乱につながる可能性があり、カリフォルニ アなど財政事情の厳しい州は資金調達がさらに困難になる恐れがある。

オバマ大統領は9日、ギリシャのパパンドレウ首相と会談したが、 米国にできることはほとんどない。

国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、サイモン・ジ ョンソン氏は米国の「雇用回復ペースは鈍化するだろう。ギリシャ危 機のような問題が起きれば、状況はさらに悪化する」と指摘。ギリシ ャが欧州連合(EU)加盟国であることから、「米国が取れる措置はさ ほど明確ではない」との見方を示した。

ジョンソン氏は、EUによるギリシャ支援が実施された場合の結 果がどうなろうと、また債務危機が他国に波及しようとしまいと、同 国の債務危機は米国の経済や財政見通しに暗雲を投げ掛ける恐れがあ る。そうなれば回復しつつある景気や高い失業率、連邦財政赤字への 対応で苦戦するオバマ大統領は、新たな課題を抱えることになる。米 議会予算局 (CBO)によると、財政赤字は向こう10年間で9兆7600億ドルに 達する見込みだ。

パパンドレウ首相は8日、ブルッキングス研究所でのスピーチで、 ギリシャ危機が米国に財政リスクをもたらすとの見方を示した。

「貿易赤字」

首相は「米国にとって、弱いユーロはドルの上昇、ひいては貿易 赤字の拡大を意味する」と指摘。米国最大の貿易パートナーであるE Uが「立ち行かなくなれば、その影響は明白だ」と指摘した。

オバマ大統領は、経済に関する日々のブリーフィングで、スタッ フからギリシャに関する説明を受けている。政権当局者の公式コメン トはこれまで、欧州各国政府がギリシャ危機に対処すると確信してい ると述べるだけにとどまっている。ホワイトハウスのギブズ報道官は 9日、「これはEUの問題だ」と言明した。

パパンドレウ首相は3日間のワシントン訪問に先立ち、独仏首脳 と会談した。首相は9日、ギリシャ政府が取っている危機対応措置に ついてオバマ大統領に説明した。

パパンドレウ首相は大統領と会談後、ホワイトハウスで記者団に 「われわれは救済を要請していない」と述べた。クリントン国務長官 は8日、同首相と会談後、首相から金融支援の要請がなかったことを 明らかにした。首相は、議会指導者やガイトナー財務長官とも会談し た。

同首相はまた、危機防止などに向けた欧州の取り組みについてオ バマ大統領から「肯定的な反応」があったと述べた。

ギリシャ政府は、対国内総生産(GDP)比で12.7%と欧州最大規 模に膨らんだ財政赤字の削減に取り組む一方、EUに支援措置を働き 掛けている。

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