債券先物が昨年12月以来の高値、30年債入札好調で-長期金利は1.30%

債券相場は上昇(利回りは低下)。 先物は一時、昨年12月以来の高値をつけた。この日に実施された30 年利付国債入札が好調だったことを受けて買い安心感が広がった。現 物債にも幅広く買いが入り、長期金利は1.3%ちょうどまで低下した。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用本部の松川忠債券運 用第2部長は、相場上昇について、「30年債入札が好調だったことを 受けて買いを誘った」と述べ、10年債、20年債、先物などに買い戻し が入ったと説明した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比6銭高の140円18銭で 始まった。午前9時半過ぎには2銭高に伸び悩んだが、その後は徐々 に買いが優勢となり、午後に入って30年債入札の結果発表後には一時、 18銭高の140円30銭まで上昇し、昨年12月22日以来の高値をつけ た。結局は14銭高の140円26銭で終えた。

3月物は最終売買日を11日に控えており、期先物の6月物への乗 り換えの動きが活発化している。きょうの3月物と6月物との限月間 スプレッド取引は2兆7734億円と前日の1兆976億円を大きく上回っ た。BNPパリバ証券の山脇貴史シニア債券ストラテジストは、「先物 限月交代は、あまり波乱はないと思う。ポジション(持ち高)が偏っ ている感じではない」とみている。

10年債利回りは1.30%に低下

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比変わらずの1.315%で始まった後、若干水準を切り上げ、

0.5ベーシスポイント(bp)高い1.32%をつけた。しかしその後は、 徐々に水準を切り下げ、午後に入ると1.5bp低い1.30%まで低下して、 新発10年債利回りとしては2日以来の低水準をつけた。午後4時10 分現在でも1.30%で推移している。

BNPパリバ証の山脇氏は、「需要が強く30年債入札が好調だっ たことから、銀行勢が10年債あたりも物色し始めている。超長期債だ けではなく長期債も底上げされた」と説明した。

また、パリンブリッジの松川氏は、「あすに日銀の国債買い切りオ ペが実施されるとみられており、売り物が出て来ない。今週は超長期 債1000億円の輪番オペが行われる見通し」だという。

超長期債も買われた。新発20年債利回りは一時2bp低い2.12% となったほか、前回入札された30年物31回債利回りは2.5bp低い

2.30%まで低下した。

30年入札、最低価格は予想上回る

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)2.3%の 30年利付国債(32回債)の入札結果では、最低価格が99円90銭、平 均落札価格は99円98銭となった。

最低落札価格は事前の市場予想の99円85銭を上回った。最低と 平均落札価格との差である「テール」は8銭となり、前回の5銭から やや拡大。応札倍率は3.85倍で前回債の3.87倍とほぼ同水準だった。 日経テレコンによると、30年利付国債の入札で、大和証券キャピタ ル・マーケッツが2022億円を落札した。

みずほ証券の野地慎シニアマーケットアナリストは入札結果につ いて、「市場予想を上回り良かったことは間違いない」と指摘した。も っとも、「しばらく買い戻しが入るだろうが、一段と金利低下が進むと は見ていない」とも言う。

日本相互証券によると、この日入札された30年利付国債(32回 債)の利回りは、業者間市場では2.305%で寄り付いた後、2.29-

2.31%のレンジで推移している。

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