3月8日の米国マーケットサマリー:株は総じて上昇、円は下落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3629 1.3626 ドル/円 90.30 90.28 ユーロ/円 123.08 123.00

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,552.52 -13.68 -.1% S&P500種 1,138.50 -.20 -.0% ナスダック総合指数 2,332.21 +5.86 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .89% +0.00 米国債10年物 3.71% +.03 米国債30年物 4.68% +.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,124.00 -11.20 -.99% 原油先物 (ドル/バレル) 81.72 +.22 +.27%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円が大半の主要通貨に対して 下落。欧州各国が必要に応じてギリシャを救済するとの観測が広が り、高利回り資産を選好する動きが強まった。

ユーロは円とドルに対して上昇していたが、現在は上げ幅を縮 める展開。ギリシャのパパンドレウ首相が「節度を知らぬ投機家」 を抑制しない限り、同国の財政危機が欧州域外に広がる恐れがある と述べたことが嫌気された。高利回り通貨では、ニュージーランド (NZ)ドルやオーストラリア・ドル、南アフリカ・ランドなどが 米ドルに対して特に上げた。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「ギリシ ャについてはなおも多くの疑問符が残っており、それがユーロの押 し下げにつながった」と分析。「材料に乏しい日でも、投資家はリ スクポジションを取りに行く」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時57分現在、円はユーロに対し前週 末比0.1%安の1ユーロ=123円9銭。一時0.7%安の123円90銭を 付けた。前週末の5日は123円ちょうど。対ドルではこの日、ほぼ 変わらずの1ドル=90円31銭(前週末90円28銭)。ユーロの対 ドル相場は1ユーロ=1.3633ドル(同1.3626ドル)。一時は0.6% 上昇し、1.3705ドルを付ける場面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は総じて上昇。保険会社アメリカン・インターナシ ョナル・グループ(AIG)が155億ドルでの事業部門売却を発表 したほか、携帯電話事業者スプリント・ネクステルが今後数四半期 は売上高の伸びを見込んでいると述べたのが手掛かりだった。

AIGは上昇。同社は米国外で生命保険事業を手掛けるアメリカ ン・ライフ・インシュアランス(アリコ)部門を生保メットライフ に売却することで合意した。外食産業最大手、マクドナルドも高い。 世界既存店売上高が市場予想を上回ったのが買い材料だった。

S&P500種株価指数は過去7営業日で初めて下落。オバマ大統 領が医療改革の実現へ向け、世論や議会への説得攻勢を強めたのが 嫌気され、この日は製薬株が売られた。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は8対7。ニュ ーヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は 前営業日比0.2ポイント安の1138.50。ダウ工業株30種平均は13.68 ドル(0.1%)下げて10552.52ドル。

資産運用会社リーマンのシニア・ポートフォリオマネジャー、イ ーサン・アンダーソン氏は「今の市場で大きく賭けに出たい投資家 は多くない」と述べ、「市場参加者は材料を探しているが、買い材 料になりそうな要素と売り手掛かりになりそうな材料が多数混在し ている。見通しを立てるには厳しい状況だ」と続けた。

◎米国債市場

米国債市場では10年債が下落。利回りはほぼ2週間ぶりの高 水準となった。財務省は今週、総額740億ドルの国債入札を予定し ているが、現在の利回り水準では応札が鈍る可能性があるとの懸念 から売りが優勢になった。

ギリシャが財政赤字の補てんに苦慮すればユーロ圏は同国を救 済する用意があると、サルコジ仏大統領が発言すると、最も安全な 資産とされる米国債への需要が弱まった。米連邦公開市場委員会 (FOMC)が9月までに利上げを実施するとの見方が強まったこ とも売り材料。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トム・ディガロマ氏は「市場の関心は今週の供給に移りつつある。 入札に向けて売りが出ている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後1時47分現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.71%。一時は3.73%と2 月23日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率3.625%、2020年 2月償還)価格は7/32下げて99 9/32。30年債利回りは4.67%と、 前週末から3bp上昇。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。ギリシャの債務問題が解決す るとの見方から、安全逃避先としての金への需要が弱まり、1カ月 ぶり大幅安となった。

フランスのサルコジ大統領は、ユーロ圏諸国はギリシャを救済 する用意があると発言した。ギリシャが自国の財政赤字を抑制でき るとの楽観的見方の高まりを背景に、クレジット・デフォルト・ス ワップ(CDS)市場では社債保証コストが7週間ぶり低水準とな った。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のトレーダー、 マット・ジーマン氏は「ギリシャ情勢が落ち着けば、投資家は現物 資産を保有することにそれほど興味を示さなくなるかもしれない。 金は相場上昇の勢いを失いつつある」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物 4月限は前営業日比11.20ドル(1%)安の1オンス=1124 ドルで取引を終了した。中心限月の下げ幅としては2月4日以降で 最大。前週は週間ベースで1.5%上昇していた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。金融商品よりも投資収益率が高 い原油や燃料先物に投資資金が流れたことで、8週間ぶり高値を付 けた。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)のマネジングディレク ター、カイル・クーパー氏は「実需に裏打ちされていなくても、投 資資金の流れにより原油はじきにバレル当たり85ドルに達する可 能性がある」と指摘。「多額の資金が原油市場に流れている」と述 べた。

原油は過去1年間で80%上昇。この間のダウ工業株30種平均 の上昇率は59%だった。この日は株とドルがともにもみ合いとなり、 原油は1.66ドルのレンジ内で上げ下げを繰り返した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 営業日比0.37ドル(0.45%)高の1バレル=81.87ドルと、終値ベ ースでは1月11日以来の高値で取引を終了した。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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