米国債:10年債下落、入札懸念とギリシャ救済観測で

米国債市場では10年債が下落。 利回りはほぼ2週間ぶりの高水準となった。財務省は今週、総額 740億ドルの国債入札を予定しているが、現在の利回り水準では応 札が鈍る可能性があるとの懸念から売りが優勢になった。

ギリシャが財政赤字の補てんに苦慮すればユーロ圏は同国を救 済する用意があると、サルコジ仏大統領が発言。最も安全な資産と される米国債への需要が弱まった。米連邦公開市場委員会(FOM C)が9月までに利上げを実施するとの見方が強まったことも売り 材料。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トム・ディガロマ氏は「市場の関心は今週の供給に移りつつある。 入札に向けて売りが出ている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時9分現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.71%。一時は3.73%と2月 23日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率3.625%、2020年2 月償還)価格は1/4下げて99 9/32。30年債利回りは4.67%と、前週 末から3bp上昇。

2年債と10年債の利回り差はこの日、2.82ポイントとなった。 5日には期間が短めの国債を中心に売りが出たため、2.71ポイント まで縮小した。過去最大は2月18日の2.94ポイント。

入札

財務省は9日に3年債(規模400億ドル)、10日に10年債 (同210億ドル)、11日に30年債(同130億ドル)の入札を実施す る。3年債の発行額は過去最高と同額。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーデ ィング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は「今週は入札が 主な材料で、経済指標は二の次だ」と指摘した。

CMEグループの取引所の金利先物動向によると、米金融当局 が9月までに利上げを実施する確率は47%。1週間前は31%だった。

ニューヨーク連銀は、今後本格的にリバースレポを実施する際 には取引相手に国内のマネー・マーケット・ファンド(MMF)も 含めると発表した。リバースレポは金融システムから流動性を吸収 する手段。

ニューヨーク連銀の8日の発表文書によると、プライマリーディ ーラー(政府証券公認ディーラー)18社との取引を通じて「見込ま れるリバースレポ効果よりもさらに流動性吸収力を強化させるため に」取引相手を拡大すると説明した。

ギリシャ危機

ユーロ圏はギリシャを救済する用意があると、サルコジ仏大統 領が欧州連合(EU)首脳の中では最も明確に発言したため、ギリ シャ国債が上昇した。ギリシャのパパンドレウ政権は先週、追加の 財政赤字削減措置を発表。50億ユーロ相当の国債も発行した。

サルコジ大統領は7日、パリでギリシャのパパンドレウ首相と 会談後、「明確にしたいのは、必要となれば、ユーロ圏諸国が約束 を果たすだろうということだ」と述べ、「この点に関して疑問はあ り得ない」と強調した。

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