S&P500種の上昇鈍化か-株式投信の現金比率が1991年来の急低下

株式投資信託はポートフォリオの現 金比率を18年間で最も急ペースで減らし、2007年以来の低水準に圧 縮している。これは米国株の指標S&P500種株価指数の上昇が鈍化 する可能性を示唆している。

米投資信託協会(ICI)のデータによると、1月の現金比率は

3.6%と、2009年1月の5.7%から低下し、1991年以来最も急速な落 ち込みとなった。ファンドマネジャーが保有する現金は1720億ドル (約15兆5500億円)と、S&P500種が57%の下落を開始する1カ 月前の07年9月以来の低水準であることがブルームバーグの集計デ ータで示されている。

パルナサス・インベストメントとジャニー・モンゴメリー・スコ ットにとって現金の激減はリターンが昨年より低下する兆しかもしれ ない。S&P500種は昨年23%高と、上昇率が2003年以来最高だった。 ただ、強気派はマネー・マーケット・ファンド(MMF)に3兆1700 億ドルの資金が積み上がっているため、株式市場にこの資金が還流す る可能性もあるとして、株式相場が軟化すれば買いの好機だと指摘す る。

パルナサスの社長として36億ドルの運用に携わるジェローム・ド ッドソン氏は「赤信号ではないが、相場反発の最盛期は恐らく終わっ たという黄信号が点滅している」と述べ、「買いの力はさほど強くない」 と指摘した。同氏はS&P500が今年6―9%上昇すると予想してい る。

投資家の間では、S&P500種が09年3月以降10カ月で70%の 大幅高を演じた後、株価を動かせる資金がどれだけ残っているのかに 注目が集まっている。同指数は今年1月19日から8.1%の下落を演じ た。これはビリニ・アソシエーツが追跡した1945年以降の117回の「緩 やかな調整」局面の平均下落率に一致しており、強気相場の第2段階 の前触れになる可能性もある。

同指数は1月以降の下落の9割近く戻しており、先週は3.1%上 昇して1138.70で終了。年初以降の下げを回復した。

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