新明和工:次世代航空機部品強化へ、数十億円の投資検討(Update1)

航空機部品などを手がける新明和工 業は、欧米の航空機メーカーが研究開発を進める次世代航空機に搭載 する部品の生産能力強化のため、早ければ今年中にも数十億円規模の 設備投資を行うことを検討している。予想される受注増に対応するた め、航空機事業を強化していく。

金木忠社長兼最高経営責任者(CEO)は5日の兵庫県宝塚市に ある本社でのインタビューで、次世代航空機の部品について、「いろい ろな航空機会社から話をもらっている」ことを明らかにした。そのう えで、生産能力増強のための投資計画について「やるとしたら今年、 決断すると思う」と話した。

新明和は、公共事業の減少などを受けて売上高の3割以上を占め る主力の特装車事業の長期低落傾向が予想される。それに対し、航空 機用部品は、伸びが見込める有望分野でこれに注力する方針。

金木氏は、航空機部品を手がける甲南工場(神戸市東灘区)が手 狭になってきているため、国内の既存工場の遊休スペースを活用して 生産部隊の一部を移し、必要な設備も新たに導入する意向を示した。

新たに手がける部品の詳細は明らかにしなかったが、同社が得意 とするカーボングラスファイバーなど複合材料の成形技術を活用した もので、「候補が2つ3つあって、それをいま詰めにかかっている」と 述べた。投資額については「数十億円だろう」と話した。

ドリームライナー

新明和は米ボーイングの次世代中型ジェット「787(ドリームライ ナー)」に主力の骨組みを構成する部材の主力翼桁を供給している。同 機は当初の予定より2年強遅れて昨年12 月、初飛行を成功させた。ド リームライナー向け部品については、当初の予測では今期の時点で月 間2-4機を受注する見通しだったが、生産の遅れで今期の受注は10 機(売上高18億円)にとどまる見通し。

ただ、ここにきてボーイングの今後の生産体制について、「一応め どがつき、先の見通しがつき始めた」といい、12年度か13年度までに 「少なくとも月産7機にはいくだろう」との予測を示した。月産7機 体制では年間120億円程度の売り上げが見込めるという。

一方、主力の特装車事業は不況や民主党政権による公共事業の削 減方針などの影響を受けて、今期は前期比22%減の348億円となる見 通し。市場規模はピーク時(03年度)に比べて半分以下に落ち込んで いるという。

金木氏は「将来、ここの需要が急回復するというのはとうてい考 えられない」として、「持っている手駒の中で伸びそうなやつを生かし ていく。航空機事業にはそのチャンスがあると思う」として同事業を 重点的に強化していく考えを示した。新明和の8日の株価は4日続伸 し、終値は前週末比4円(1.3%) 高の311円だった。

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