NY外為(5日):ドルが対円で上昇、米雇用統計を好感

ニューヨーク外国為替市場では ドルが対円で上昇。午前に発表された米雇用者減少幅がエコノミス ト予想を下回ったことから、市場参加者の間では米連邦準備制度理 事会(FRB)が景気の回復に応じて金利引き上げの方向に近づく 可能性があるとの見方が広がった。

ユーロは対ドルで上昇。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ) のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)がギリシャの財政 赤字追加削減策は「堅実」との認識を示したのが背景。円は南アフ リカ・ランドとカナダ・ドルに対して下落。米雇用統計を受けて、 高リスク資産への需要が高まった。

為替取引を手がけるテンパス・コンサルティングのストラテジ スト、ジョン・ドイル氏は、「米労働市場は安定しつつある」と述 べ、「統計内容は今後の金利見通しを支え、対円でのドルを押し上 げる」と指摘した。

ニューヨーク時間午後2時1分現在、ドルは対円で1.6%上昇 して1ドル=90円44銭(前日は89円2銭)。ユーロは対ドルで

0.2%値上がりして1ユーロ=1.3612ドル。前日は1.3581ドル だった。円は対ユーロで1.2%値下がりして、1ユーロ=123円 10銭。

金利先物市場動向によると、FRBが11月の会合までに少なくと も0.25ポイント利上げする確率は59%。前日は53%だった。

雇用統計とカナダ・ドル

米雇用統計を手掛かりにカナダ・ドルは上昇。週間ベースで円に 対して3カ月ぶりの大幅高を記録した。

米労働省が発表した2月の雇用統計によると、非農業部門雇用者 数(事業所調査、季節調整済み)は前月比3万6000人減少した。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は前月 比6万8000人減少だった。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「カナダ・ ドルは米経済と結び付きが深いことから、この雇用統計によって恩恵 を受けるはずだ」と述べた。

ギリシャ問題

ユンケル議長がギリシャの赤字削減追加措置を前向きに受け止め る見解を示したのが好感され、ユーロは対ドルで上昇した。

ユンケル議長はギリシャのパパンドレウ首相との会談後にルクセ ンブルクで記者団に対し、「金融市場も同じように、ギリシャの財政再 建策を堅実なものと判断することを望む」と表明。それにより「金融 市場のすべての根拠のない行動が終結することを期待する」と述べた。

ギリシャ議会は5日、48億ユーロ規模の賃金削減、増税を盛り込 んだ赤字削減追加策を承認した。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレ ブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「過去数日間でギリシャ問題に 対する懸念が和らいだように見受けられる」と述べ、「ネガティブで はない材料がユーロ安を防ぐ」と続けた。

この日ドルは対円で一時、昨年12月11日以来で最大となる

1.76%高まで買い進まれる場面もあった。2月の米雇用統計によると、 失業率は前月と同じ9.7%だった。

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