米国債(5日):2年債続落、予想下回る雇用純減で売り

米国債市場では2年債が下落し、 年初来では最長となる3日続落。この日発表された米雇用統計で、 雇用者の純減幅が市場予想を下回ったことが手掛かりになった。

2年債利回りは2週間ぶりの大幅上昇。米労働省が発表した2 月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調 整済み)は前月比3万6000人減少した。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミストの予想中央値は前月比6万8000人減少 だった。市場参加者らは、米金融当局による利上げの確率が高まっ たとの見方を強めた。ギリシャ議会は同国政府が打ち出した最新の 財政赤字削減策を承認した。

シティグループ・グローバル・マーケッツの先物部門の金利ス トラテジスト、ジェームズ・コリンズ氏は「いずれ実施となる引き 締めに関するうわさが、この日はここ数日間に比べ一段と多く聞か れた」と指摘。「景気回復がかなり定着したとの見方に基づいてい る」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時31分現在、2年債利回りは前日比4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の0.90%。一時は0.93%と2 月19日以来の高水準を付ける場面もあった。週間では8bp上昇。 同年債(表面利率0.875%、2012年2月償還)価格は3/32下げ て99 31/32。

10年債利回りは3.68%。一時は10bp上昇する場面もあっ た。週間では7bp上昇。

FTNファイナンシャルの機関債調査責任者、ジム・ボーゲル 氏は「当社は本日、利回り0.95%水準で2年債の買いを強く推奨、 神経質な投資家以外には0.89%でも安心して買いを勧めている」 とし、「3月16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の 売り の目標は0.82%だ」と述べた。

利上げ確率

雇用統計発表後のフェデラルファンド(FF)金利先物相場の 動向によれば、米連邦公開市場委員会(FOMC)が9月の会合ま でに少なくとも0.25ポイントの利上げを実施する確率は44%。 統計発表前の同確率は38%だった。1カ月前は43%。政策金利は 08年12月以降0-0.25%に設定されている。

キャボット・マネー・マネジメントの債券ポートフォリオマネ ジャー、ウィリアム・ラーキン氏は「ゼロ金利というのはおかしな 話だ。恐慌のリスクはなくなったからだ」と述べた。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーンハ ウス氏は顧客向けリポートで、FOMCが今月の会合でFF金利を 「長期にわたり異例な低水準に」維持するとの見通しを示す確率は 50%だと記述した。

インフレ期待

消費者物価の見通しの指標となる10年債と同年限のインフレ 連動債(TIPS)の利回り格差は2.23ポイントに拡大した。1 週間前は2.16ポイントだった。

この日の雇用統計で、家計調査に基づく2月の失業率は9.7% と、前月と変わらず。エコノミストの予想中央値は9.8%だった。

アラン・クルーガー米財務次官補(経済政策担当)は、米経済 が依然として圧迫されていると指摘。「労働市場はなお重圧にさら されている。ただこうした圧力は和らいでいる」と述べた。

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