財務省:外為特会の借入限度枠5兆円引き上げへ-運用益増で

財務省は外国為替市場での介入資金 の原資となる外国為替資金特別会計の借入限度枠を現行の140兆円か ら5兆円引き上げ、145兆円に拡大する。内外金利差に伴う運用益の 増加が主な要因で、2010年度予算案に盛り込んでいる。同省関係者が ブルームバーグ・ニュースに明らかにした。

外為特会では過去の円売り介入で取得した外貨資産の利子収入な どの運用益を例年、3兆円程度確保しており、ほぼ同額の政府短期証 券を発行して円資産に転換し、うち一部を積立金、残りを一般会計に 繰り入れている。10年度予算案では、財源確保のための特例措置とし て2.5兆円全額を一般会計に繰り入れている。

これまで円売り介入時に発行した政府短期証券に、運用益分の追 加発行を加えた総額は08年度決算の段階で106.9兆円、09年度末には

110.3兆円に上る見通し。これに将来の介入の可能性に備えて過去の 年間最大の介入額約32兆円(03年度)を足して試算すると140兆円 を超えるため、限度枠拡大に踏み切った。

限度枠の引き上げは大規模介入を断続的に実施していた最中に編 成された04年度予算で100兆円から140兆円へ大幅増額して以来だが、 04年4月以降の介入実績はゼロ。財務省は今回の措置について、あく までも外為特会の運用上の理由としている。

同省が5日発表した外貨準備高は今年2月末現在で1兆510億 7900万ドル(約93兆円)。保有資産とほぼ同額の負債が存在するとい う、外為特会の問題点を浮き彫りにしたともいえる。

JPモルガン・チェース銀行の佐々木融チーフFXストラテジス トはブルームバーグ・ニュースに対し、「今回の措置は全く介入と関係 ない。会計上のテクニカルな話だろう。介入に対する可能性や、それ に対する姿勢とかは全く関係がない」と指摘。

さらに「規模が膨らみ、大きな為替リスクと金利リスクを抱えて いる外為特会をさらに積み上げることはしないだろう」とし、「介入の 可能性は極めて低い」との見方を示した。

--取材協力 氏兼敬子 Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

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