温暖化法案は閣議決定先送り、首相の「ボコボコ」発言現実味

今国会への提出が予定されている地 球温暖化対策基本法案の閣議決定が12日に先送りされた。温室効果ガ スの排出に上限を設定し取引する「キャップ&トレード」制度をめぐっ て、産業界から反発の声が上がったことが響いた。

小沢鋭仁環境相は5日の閣議後の会見で「5日の決定を目指して いたが、各界の意見を聞くために12日にずれ込んだ」と発言。4日 の参院予算委員会で「基本法案がボコボコになりそう」との危機感を 募らせた鳩山由紀夫首相の懸念は、現実味を帯びてきた。

直嶋正行経済産業相は5日の会見で、排出量取引などを巡る「表 現を調整中で結論が出ていない」と説明。直嶋氏は企業などに排出枠 (キャップ)を割り当てて排出の総量を規制する方式について「否定 はしない」としたうえで、発電量や生産量当たりの排出に上限を設け る原単位方式を「制度の中に織り込むべきだ」と述べ、総量方式に反 対する産業界に一定の配慮を示した。

民主党は政権獲得以前から、キャップ&トレード方式の排出量取 引市場創設を訴えていた。キャップ&トレードは一般的に総量での排 出規制を意味し原単位方式は含まないとの指摘があることについて、 直嶋氏は「今の議論に入る前に、キャップ&トレードをどういう風に とらえるかという議論をした。その時の議論では、総量だけでなく原 単位も含めて考えればいいじゃないかというやり取りだったと記憶し ている」と答えた。

日本鉄鋼連盟や石油連盟、電気事業連合会など業界9団体は2月 26日、技術的な裏づけがなければ国内の二酸化炭素(CO2)排出削 減にはつながらないとし、排出枠の割り当て(キャップ)は産業界の 国際競争力を損ねると訴えた提言をまとめ、法案への反対を表明して いた。

--取材協力:広川高史、稲島剛史 Editor:Takeshi Awaji, Hidekiyo Sakihama

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