【テクニカル分析】ドルは85円割れ再現も、一目均衡「S点」突破なら

みずほコーポレート銀行の田中宏幸 チーフテクニカルアナリストによると、ドル・円相場は1ドル=87 円台半ばから前半に位置する一目均衡表の「S点」を下抜けると、昨 年11月につけた1995年以来のドル安・円高水準84円83銭に迫る 可能性が高い。

田中氏は4日のインタビューで、2月4日の安値「88円56銭を 今月3日に割り込んだ意義は大きい」と指摘。1月8日につけた約4 カ月半ぶり高値「93円77銭を起点とするドル安・円高の継続が鮮明 になった」と述べた。今後は「87円台半ばから30銭台にかけての『S 点』をめぐる攻防がヤマ場になる」と予想した。

ドル・円相場は4日に一時88円14銭と、昨年12月10日以来 の安値をつけた。5日午前9時現在は89円17銭。一目均衡表(日足) では2月25日以降、過去の値動きから算出した2本の「先行スパン」 に挟まれた価格帯「雲」を下回るドル売り・円買い優位の水準で日々 の取引を終えている。相場の潜在的な方向性を示す基準線と転換線も 足元で下落中だ。

田中氏は昨年12月1、2日の高値87円50銭前後は9日の安値 87円37銭も含め、1月8日の高値に向けた起点になったと指摘。相 場の反落時には下げ止まりの節目とされる「S点」と見ることができ ると解説した。この水準を明確に割り込むと、「昨年11月の安値まで 大きな節目はない」と語った。

ドル・円相場は昨年11月27日、中東ドバイ発の金融不安などを 背景に84円83銭に下落。95年7月以来14年4カ月ぶりの安値をつ けた。その後は政府・日本銀行による円売り介入観測や日銀の追加金 融緩和、米雇用情勢の持ち直しを受けて反発。1月8日には93円77 銭と約4カ月半ぶりの高値に上昇した。

しかし、ドル高・円安は続かず、2月4日には88円56銭に下落。 19日に約1カ月ぶり高値92円15銭をつけた後は、ギリシャの財政 危機などに対する懸念から年初来安値を更新中だ。戦後最安値は95 年4月の79円75銭。

田中氏は、ドル安・円高が一服するには、一時的にせよ2月26 日の高値89円50銭を超えるか、日足の終値で一目均衡表の「雲」の 下限である89円30銭を上回る必要があると指摘した。

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