中央三井信託:来年度長期金利1.1-1.6%、米利上げ後ずれで円高継続

中央三井信託銀行総合資金部の関一 也次長は、2010年度の長期金利は1.1-1.6%程度で推移するとの見通 しを示した。一方、米国の利上げ時期については、市場の一部で早け れば今夏から秋口との予想があるが、それより後ずれすれば円高傾向 が継続して、金利は下限の1.1%を試す可能性があるとも述べた。

関氏は5日までに行ったインタビューで、来年度の日本の長期金 利を見通す上で焦点になるのは米利上げ時期と為替動向だとした上で、 「米利上げは来年以降に後ずれするとみており、為替市場では円高の 地合いが続くのではないか」との見方を示した。

4日の米国先物市場で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目 標が25ベーシスポイント(bp)引き上げられる確率は、9月21日の 連邦公開市場委員会(FOMC)で30.3%程度、11月2、3日で36.3% 程度となっている。

英バークレイズ・キャピタルのストラテジスト、タリー・レジャ ー氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)は、失業率がピークをつけ た後、約1年後に利上げを開始する傾向があると分析。失業率が昨年 10月に10.1%でピークに達したとの前提で、今年9月か10月に政策 金利が引き上げられると指摘した。

4日の東京外為市場ではドル・円相場が一時1ドル=88円14銭 と約3カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけた。関氏は、政府や日銀が 懸念する水準に近付いていると指摘した上で、「ギリシャの財政赤字問 題も、そう簡単には収まらず、いずれ支援せざるを得ない状況になる。 次のソブリンリスクを探す可能性もある。為替や株価の動向が円債に 影響する」と説明した。

日銀の追加緩和観測

日銀の金融政策について、関氏は「菅直人副総理兼財務相、亀井 静香金融・郵政担当相が追加緩和を求める発言を行っており、日銀は 外部環境次第で動かざるを得ない展開になる」とみている。

5日付の日本経済新聞朝刊は、日銀が追加の金融緩和の検討に入 ったと報じた。4月にかけて期間1年以下の短期金利の一段の低下を 促すことを軸に、資金供給手段の拡充などを本格的に協議するとして いる。

一方、米国の景気が立ち直って利上げが実施できる環境になり、 時期が早まれば、日本の金利も年後半に上昇するリスクが高まると指 摘。「米長期金利が4%を超える展開になれば、日本も1.4-1.5%程 度まで上昇しそうだ。10年度の金利の上限とみている1.6%を試すか もしれない」と話した。

今年7月には参院選挙が見込まれており、10年度の前半は民主党 政権による財政拡大懸念がくすぶりそうだ。しかし、関氏は「財政出 動といった話が出るかもしれないが、日本銀行が利上げをしなければ、 短期金利が低位で安定する。金利が多少上がっても、投資家からの資 金流入が見込まれるため、一方向的に上昇する感じではない」と語っ た。

5日午後の現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306 回債利回りは1.31%で取引されている。

--取材協力:David Wilson  Editor:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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