3月4日の米国マーケットサマリー:株が上昇、ユーロは下落

ニューヨークの為替・株式・債券・ 商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3583 1.3697 ドル/円 89.08 88.47 ユーロ/円 121.00 121.17

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,444.14 +47.38 +.5% S&P500種 1,122.97 +4.18 +.4% ナスダック総合指数 2,292.31 +11.63 +.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .85% +.05 米国債10年物 3.60% -.02 米国債30年物 4.55% -.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,133.10 -10.20 -.89% 原油先物 (ドル/バレル) 80.44 -.43 -.53%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで下落。欧州中央 銀行(ECB)のトリシェ総裁は、国際通貨基金(IMF)がギリシ ャを救済するのは「適切ではない」との見解を示した。

ドルは対円で上昇、ここ2週間で最大の値上がりだった。午前に 発表された週間失業保険申請件数が前週比で減少したのが好感され た。ユーロは主要16通貨のうち13通貨に対して下落。トリシェ総 裁はこの日の定例政策委員会で政策金利の据え置きを決定、一部金 融支援策については継続を決めた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの外国為替調査部門バイスプ レジデント、メグ・ブラウン氏(ニューヨーク在勤)は、「IMF の行動は別の意味のシグナルを送ることになる」と語り、「欧州連 合(EU)は自分たちで問題を解決しようとしている」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時28分現在、ユーロは対ドルで1% 下落して1ユーロ=1.3563ドル。前日は1.3697ドルだった。この 日、対円では1ユーロ=120円80銭(前日は121円17銭)に下げ た。ドルは円に対して2月17日以来で最大となる0.8%上げて1ド ル=89円17銭をつけた。前日は88円47銭。

◎米国株式市場

米国株式相場は上昇。S&P500種株価指数は5営業日続伸とな った。投資判断の引き上げに反応したほか、小売り企業の売上高増加 や新規失業保険申請の減少、労働生産性の上昇が好感された。

ウォルト・ディズニーが高い。バンク・オブ・アメリカ(BOA) は投資判断を「買い」に指定した。コカ・コーラとボーイングは、U BSによる投資判断引き上げを受けて上昇。アバクロンビー&フィッ チ(アバクロ)など小売株も買い進まれた。アバクロの2月の売上高 は市場予想を上回った。

ただ、原油相場の下落を受けてエネルギー株が下げたことで、相 場全体の上値は抑えられた。

フィラデルフィア・トラスト(フィラデルフィア)の最高投資責 任者(CIO)、リチャード・シーシェル氏はこの日の経済指標につ いて、「こうした数字を市場は好感するかもしれない」と指摘。「景 気の回復継続で鍵となるのは雇用だ。雇用が良くなれば住宅市場にも プラスとなる。必ずしも素晴らしい数字が出るとは限らないが、改善 はしてきている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.4%高の1122.97と、6週間ぶり高値。ダウ工業 株30種平均は47.38ドル(0.5%)上昇し10444.14ドル。ニュ ーヨーク証券取引所の騰落比率は4対3。

◎米国債市場

米国債市場では2年債が下落。利回りは1週間ぶりの水準に上昇 した。5日に発表される米雇用統計で雇用者の純減が従来予想よりも 小幅になるとの観測が強まった。

2年債利回りは2日連続で上昇した。ギリシャの財政赤字削減 能力に対する懸念が和らいだことも背景にある。この日の米経済指 標では、労働生産性は上昇、新規失業保険申請件数は減少した。米 財務省は来週の入札で中長期債740億ドルを発行すると明らかに した。米セントルイス連銀のブラード総裁は、米連邦準備制度理事 会(FRB)が現在実施している前例のない金融刺激策について、 米景気が回復の初期段階にあることを踏まえ、適切な措置だとの認 識を示した。

ジェフリーズ(ニューヨーク)のチーフ金融エコノミスト、ウ ォード・マッカーシー氏は「市場参加者はどうにか切り抜けている。 今後もこうした調子が続くだろう」と指摘。「雇用統計を控えて過 剰なリスクを負いかねないポジションは避けるべきだ。特に、大雪 の影響で統計データにゆがみが出る度合いが未知数のときはなお さらだ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時11分現在、2年債利回りは前日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の0.86%。同年債(表面利率

0.875%、2012年2月償還)価格は3/32下げて100 1/32。10 年債利回りは1bp低下の3.61%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。ドルの上昇を背景に代替投資先 としての金への投資需要が弱まり、下げ幅は過去1週間余りで最大と なった。

ドルの対ユーロ相場は一時1.1%高。欧州中央銀行(ECB)が 景気テコ入れを目的とした刺激策の一部を継続すると決定したほか、 政策金利を1%に据え置いたことが背景。2009年には金は24%値上 がりし、ユーロはドルに対して2.5%上昇した。

プロスペクター・アセット・マネジメントのレナード・カプラン 社長は「ドルの騰勢は強まるばかりだ」と指摘。「ギリシャの財政問 題は消えてなくならず、ECBは苦境に立たされていると誰もが考え 始めている。こうした状況で投資家はドルに戻り、これが金を押し下 げるだろう」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比10.20ドル(0.9%)安の1オンス=1133.10ドルで 取引を終了。下げ幅は2月23日以来で最大となった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は下落。ドルの対ユーロ相場が2週間ぶり 大幅高となったことで、代替投資先としての商品の魅力が薄れた。

欧州中央銀行(ECB)が政策金利を過去最低に据え置いたほ か、景気テコ入れを目的とした刺激策の一部を継続すると決定した ことを受け、原油は一時1.5%安まで売られた。1月の米中古住宅 販売成約指数が市場予想に反して低下したことも弱材料となった。

BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズのエネルギー担 当シニアアナリスト、トム・ベンツ氏は「ドルは騰勢を強めており、 これがエネルギー相場に影響を与えている」と指摘。「住宅販売統 計が弱かったことも相場の押し下げ要因となっているようだ」と語 った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 日比0.66ドル(0.82%)安の1バレル=80.21ドルで終了。3 日には80.87ドルと、終値としては1月11日以来の高値を付けた。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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