NY外為:ユーロ下落、ECB総裁がIMF支援に反対で

ニューヨーク外国為替市場では ユーロが対ドルで下落。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、 国際通貨基金(IMF)がギリシャを救済するのは「適切ではない」 との見解を示した。

ドルは対円で上昇、ここ2週間で最大の値上がりだった。午前に 発表された週間失業保険申請件数が前週比で減少したのが好感され た。ユーロは主要16通貨のうち12通貨に対して下落。トリシェ総 裁はこの日の定例政策委員会で政策金利の据え置きを決定、一部金 融支援策については継続を決めた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの外国為替調査部門バイスプ レジデント、メグ・ブラウン氏(ニューヨーク在勤)は、「IMF の行動は別の意味のシグナルを送ることになる」と語り、「欧州連 合(EU)は自分たちで問題を解決しようとしている」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時11分現在、ユーロは対ドルで0.8% 下落して1ユーロ=1.3583ドル。前日は1.3697ドルだった。この 日、対円では1ユーロ=120円99銭(前日は121円17銭)に下げ た。ドルは円に対して2月17日以来で最大となる0.7%上げて1ド ル=89円8銭。前日は88円47銭。

欧州政策金利

BNYメロンの為替グループのマネジングディレクター、サマル ジット・シャンカー氏(ボストン在勤)は、「欧州財政懸念はEC Bの機動性を低下させ、政策決定での足かせとなっている」と述べ、 「市場参加者はECBがギリシャ支援の可能性の1つを排除したこ とをユーロの悪材料と受け止めた」と続けた。

ECBは4日、フランクフルトで定例政策委員会を開き、短期金 利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ =レポ)の最低応札金利を過去最低の1%に据え置くことを決めた。 ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査でも、52人 全員が据え置きを予想していた。

ECBはまた、固定金利での無制限の資金供給を、7日物と1カ 月物について少なくとも10月12日まで継続する一方で、定例の3 カ月物資金のオペを、危機前と同じ変動金利での入札方式に戻す。

ソシエテ・ジェネラルの為替ストラテジスト、デービッド・デド ゥッシュ氏は「流動性供給策は主にタカ派的な行動と受け止められ る。IMFに関する言及がなければ、これはユーロにとっての強材 料だっただろう」と指摘。財政悪化に直面しているギリシャなどにと って「資金供給手段の1つとなり得る方策にECBは反対している」 と述べた。

ユーロは過去3カ月間でドルに対して8.7%下落。市場参加者が ギリシャなど一部欧州諸国による財政赤字削減への取り組みに懸念を 抱いているのが背景。

米失業保険申請件数

米労働省が発表した2月27日に終わった1週間の新規失業保険 申請件数(季節調整済み)は46万9000件と、前週の49万8000件 (速報値49万6000件)から2万9000件減少した。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は47万件だった。

みずほコーポレート銀行の米通貨セールス担当責任者、ファビア ン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は「失業保険申請件数が予 想よりも少なかったことから、ドルに買いが入った」と述べた。

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