米国債:2年債が下落、雇用者純減が予想より小幅観測

米国債市場では2年債が下落。 利回りは1週間ぶりの水準に上昇した。5日に発表される米雇用統 計で雇用者の純減が従来予想よりも小幅になるとの観測が強まっ た。

2年債利回りは2日連続で上昇した。ギリシャの財政赤字削減 能力に対する懸念が和らいだことも背景にある。この日の米経済指 標では、新規失業保険申請件数がなお高水準ながら、前週を下回っ た。米財務省は来週の入札で中長期債740億ドルを発行すると明 らかにした。米セントルイス連銀のブラード総裁は、米連邦準備制 度理事会(FRB)が現在実施している前例のない金融刺激策につ いて、米景気が回復の初期段階にあることを踏まえ、適切な措置だ との認識を示した。

ジェフリーズ(ニューヨーク)のチーフ金融エコノミスト、ウ ォード・マッカーシー氏は「市場参加者はどうにか切り抜けている。 今後もこうした調子が続くだろう」と指摘。「雇用統計を控えて過 剰なリスクを負いかねないポジションは避けるべきだ。特に、大雪 の影響で統計データにゆがみが出る度合いが未知数のときはなお さらだ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時32分現在、2年債利回りは前日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の0.86%。同年債(表面利率

0.875%、2012年2月償還)価格は3/32下げて100 1/32。10 年債利回りは2bp低下の3.60%。

2年債と10年債の利回り格差は2.74ポイントと、2月5日 以来の水準に縮小した。

雇用統計

ブルームバーグがまとめたエコノミスト81人の予想中央値に よると、米労働省が発表する2月の雇用統計で非農業部門雇用者数 は前月比6万5000人の減少。1月は2万人減だった。2月の失業 率は9.8%への上昇が見込まれている。1月は9.7%だった。

米財務省発表によると、9日実施の3年債入札規模は400億 ドル、10日の10年債入札が210億ドル、11日の30年債入札が 130億ドルとなる。

FRBは「引き続き傍観者」

米労働省が発表した2009年第4四半期の非農業部門労働生産 性指数(確定値)は前期比年率6.9%上昇と、速報値の6.2%上昇 から上方修正された。一方、第4四半期の単位労働コスト指数(単 位当たりの生産に要する労働コスト)は5.9%低下と、速報の

4.4%低下からマイナス幅が拡大した。09年通年では1.7%低下 した。

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マ ネジメント(PIMCO)の市場ストラテジストでポートフォリオ マネジャーのアンソニー・クレセンツィ氏は顧客向けリポートで、 「ほかの多くのデータと照らし合わせると、今回の労働生産性の上 昇は米雇用の周期的回復を示している」と指摘、一方「構造的な問 題が回復の度合いを抑制するだろう」と述べた。その上で、FRB は「景気回復が引き続き脆弱(ぜいじゃく)であるため、傍観者の 立場を維持するだろう。今年の利上げはないだろう」と続けた。

バーナンキFRB議長は先月の議会証言で、労働市場のたるみ や低インフレを背景にFOMCがフェデラルファンド(FF)金利 誘導目標を「長期にわたり」0-0.25%のレンジに維持するだろ うとの見通しを示した。

ブラード、エバンス総裁

ブラード総裁はミネソタ州セントクラウドでの講演後の質疑 応答で、「現時点の景気は回復の初期段階にあるため、われわれは 非常に緩和的な措置を維持したいと考えている」と述べた。

米シカゴ連銀のエバンス総裁は講演で、2007年12月に始ま った景気後退が「狭いテクニカルな意味合いで終了したようだ」と 発言。「現在の極めて緩和的な金融政策をあまりに長期間にわたっ て継続すれば、いずれインフレ圧力の高まりを招くだろう」と述べ、 「金融政策に対して受け身でいるわけにはいかない」と語った。

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