法人統計:10-12月設備投資は減少率縮小も依然二けた減

昨年10-12月期の国内企業の設備 投資額は、前年同期比で11四半期連続のマイナスとなった。製造業を 中心に収益回復の動きが徐々に波及し減少率は2四半期ぶりに縮小し たが、設備過剰感が引き続き残り、依然、二けたの減少が続いている。

財務省が4日発表した10-12月期の法人企業統計によると、設備 投資額(金融・保険業除く)は前年同期比17.3%減の8兆9009億円 と、減少率は7-9月期(24.8%減)に比べて縮小した。ソフトウエ アを除いた額も同18.5%減と2四半期ぶりに減少率が改善した。ブル ームバーグ・ニュースのエコノミスト調査では、ソフトウエアを含む 設備投資額の予想中央値は同18.4%減だった。

同省は、設備投資の過剰感が引き続き残っているとし、法人企業 は依然として厳しい状況に直面していたことを示すとした昨年7-9 月期の基調判断を踏襲した。

内訳を見ると、製造業の設備投資は同34.5%減の2兆8315億円 で、6期連続で減少。内食志向の高まりから即席めんや弁当関連の設 備投資が増加した一方、輸送用機械や電気機械など基幹産業の減少が 続いている。ソフトウエアを除いた設備投資の季節調整済みの増加率 も前期比0.9%減と7カ月連続でマイナスが続いている。

ソフトウエアを除く設備投資額は、内閣府が11日に発表する10 -12月期の国内総生産(GDP)2次速報値に反映される。前回7- 9月期のGDP2次速報では、需要側のデータである法人企業統計を 併せて算出した結果、前期比年率が1.3%増と、1次速報の同4.8%増 から大幅下方修正された経緯がある。

2月16日公表の1次速報値は、前期比年率4.6%増と3四半期連 続でプラス成長。設備投資も同1.0%増と7期ぶりにプラス転換した。 みずほ証券の土山直樹マーケットエコノミストは今回の法人企業統計 を受けて、「実質民間企業設備は前期比0.5%減となる」と民間設備投 資が下方修正される可能性を指摘。GDPの前期比伸び率への押し下 げ効果はマイナス0.2ポイント程度になるとの見方を示している。

日本政策投資銀行の鈴木英介調査役は統計発表後のリポートで、 「設備投資はほぼ下げ止まった」としながらも、政府の景気刺激策に 支えられたエコカーやエコ家電の消費も一服することから、景気の持 ち直しが次第に鈍化すると指摘。先行きについて「当面、設備投資の 持ち直しの動きは緩やかなものにとどまる」とみている。

経常利益は10期ぶり増

一方、企業の経常利益(金融・保険業除く)は前年同期比102.2% 増の10兆3763億円と10期ぶりに増益となった。このうち製造業は同

864.7%増と過去最高の伸びを示した。同省はエコカー減税など政府の 景気刺激策に下支えされた自動車販売の増加や経費削減効果、メモリ ーなど情報通信機械の需要回復などを要因として挙げている。

売上高(同)は同3.1%減の335兆1782億円と、8期連続の減収 となったが、減少率は前期(同15.7%減)に比べて縮小した。

内閣府が前月10日に公表した、設備投資の先行指標となる機械受 注統計(船舶・電力を除く民需)は、10-12月期は前期比0.5%増と、 7四半期ぶりに増加に転じたが、昨年9月時点で内閣府が調査・集計 した見通しの1.0%増を下回り、持ち直しに向けた動きは弱い。

法人企業統計は資本金1000万円以上の企業を対象に3カ月ごと に調査、集計、主要企業の設備投資や売上高、経常利益の足元の動向 などをとらえている。今回の回答法人数は2万1979社。

--取材協力 Minh Bui,Sachiko Ishikawa Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

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