円先物金利が低下、TBや2年国債の買いで-追加金融緩和の思惑も

東京金融先物取引所のユーロ円3カ 月金利先物相場が堅調(金利は低下)。国庫短期証券(TB)や2年国 債に投資家の買いが強まったことを受けた。円高、株安への懸念が根 強い中、年度末を控えて日本銀行の追加金融緩和の思惑もくすぶって いるためだ。

金先市場では、2010年6月物には1000-2000枚(1枚=1億円) 単位のまとまった買いが入り、前日比0.010ポイント高い99.610と約 1週間ぶりの高値。10年9月物や同12月物も一時0.015-0.020ポイ ント上昇して99.635と、約2週間ぶりの水準を付けている。

金先相場は1日に約3カ月ぶりの安値を付けており、水準感から の需要も指摘されていた。国内証券の短期商品ディーラーによると、 前日夕に2年債で投資家のまとまった買いが入り、2年スワップや金 先に波及した可能性があるとの見方を示していた。

新発2年国債利回りは前日比0.5ベーシスポイント低下の0.15% で買い注文が増えている。TB3カ月物利回りも0.115%に低下し、 6カ月物や1年物は0.120%。決算期末を控えて、短い債券に銀行か らまとまった金額の買いが入ったと指摘されている。

追加緩和の思惑

短期ゾーンの金利低下の背景には、年度末に向けた日銀の潤沢な 資金供給の期待や16、17日の日銀金融政策決定会合で何らかの追加緩 和策が打ち出されるとの思惑が出ているもようだ。デフレ懸念が根強 い中、政府からの緩和要請の圧力がかかるとの声も聞かれている。

日銀の野田忠男審議委員は4日、大津市内の会見で、「今後緩和措 置を仮に取ったとしても限界的な効果はかつてより小さくなっている」 とした上で、「1月や2月の会合で言ってきた政策判断を現時点で変え なければならないという材料はない」と述べた。

国内大手銀行のディーラーは、年度末は企業の資金繰り支援など の要請に対して、日銀もゼロ回答はしづらいという。新型の資金供給 オペの増額や期間延長などの方策は、実体経済はもとより、短期金利 自体への影響も限定的というのが大方の見方だともいう。

国内証券のTBディーラーは、政府の本当の期待は長期国債の買 い切り増額にあるものの、そこは日銀の抵抗も強いという。今後の為 替や株価の動向によっては、何らかの対応を迫られると予想する。ま た、金融政策変更は見送られても、金融調節の範囲で年度末に向けた 資金供給の拡大を期待する声は多い。

レポ運用難、金融調節に注目

レポ(現金担保付債券貸借)は一段低下。日銀の潤沢な資金供給 を背景に余剰感が強まっているためだ。4日の東京レポレートは、翌 日受け渡しのトムネクスト物が0.101%、スポットネクスト物は

0.102%と、2007年10月のレート公表開始以来の最低水準を更新した。

国内大手金融機関の資金担当者によると、レポは0.10%でも資金 が運用できない状況で、資金の取り手が少ないまま取引が落ち込んで いるという。日銀の資金供給オペを受けて証券会社の需要が減ってい る。

午後の全店共通担保オペ8000億円(期日4月8日)は、最低金利 が下限0.10%、平均金利は0.106%だった。午前の国債買い現先オペ 8000億円(期日3月15日)の最低・平均金利も0.10%だった。

日銀は3日の法人税揚げの資金不足日に向けて潤沢な資金供給を 実施。1日には共通担保オペが総額3兆円実施され、余剰感が強まっ た。国内大手銀行のディーラーによると、資金不足日ほど日銀の供給 オペが増えて、余剰感が強まりやすいという。

このため、日銀は当座預金残高を再び縮小している。もっとも、 新しい準備預金の積み期間に入る16日以降は、年度末に向けて資金供 給を再拡大するとの見方が多い。23日以降は国債大量償還の影響もあ り供給オペを控えても年度末の当座預金が20兆円を大きく上回る見 通しだが、期末の市場では資金の偏在も生じやすく、日銀は潤沢な供 給オペを継続する可能性がある。

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