米国株:総じて上昇、統計を好感-法案警戒で終盤伸び悩む

米株式相場は総じて上昇。S& P500種株価指数は6週間ぶり高値となった。改革案立法化に向け た動きを受けて銀行やヘルスケア関連企業の利益が損なわれるとの 懸念が広がったものの、この日発表された経済統計で労働市場とサ ービス業に改善が見られたことに反応し、買いが優勢となった。

ソフトウエア大手のノベルが大幅高。株主のエリオット・アソ シエーツが20億ドルの買収案を提示したことが好感された。油田サ ービスのシュルンベルジェと産金大手ニューモント・マイニングは、 原油と金属の値上がりを受けて買い進まれた。

ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した地区連銀経 済報告(ベージュブック)で、労働市場が引き続き「軟調」だと指 摘されたことや、オバマ大統領が議会に対し、医療保険制度改革法 案の通過を促したほか、銀行の規模とトレーディング活動を制限す る案を議会に提出する方針を示したことに反応し、上げ幅を縮めた。

ニューヨーク証券取引所の騰落比率は4対3。S&P500種株 価指数は前日比ほぼ変わらずの1118.79。ダウ工業株30種平均は

9.22ドル(0.1%)下げて10396.76ドル。

シルバークレスト・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のスタンリー・ナビ副会長は、「雇用情勢は改善しつつあるが、ペ ースは非常にゆっくりとしている」と指摘。「1月半ばから調整が 続いていたと思う。今ではそれは終わり、相場はここから徐々に上 昇していくだろう」と述べた。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセ ッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが3日発表した給 与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者は前 月比で2万人減少と、純減数は過去2年で最小だった。また米人材 あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス(シカ ゴ)が公表したリポートによると、2月発表の人員削減計画の対象 となるのは4万2090人と、前年同月の18万6350人から77%減少 した。これらを受け、主要株価指数は上昇して始まった。

ISM非製造業景況指数

また、米供給管理協会(ISM)が発表した2月の非製造業総 合景況指数は53と、前月の50.5を上回り、ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想の中央値(51)も上回った。これに反応し、 相場は上げを拡大した。

ただFRBが午後に発表したベージュブックでは、全米12地区 のうち9地区で1、2月の経済活動が改善した報告したものの、商 業用不動産と融資の需要は「脆弱(ぜいじゃく)」で、労働市場は 「軟調」だと指摘。これに反応してS&P500種は上げ幅を縮小し、 ダウ工業株30種は下げに転じた。

ベージュブックによると、人員削減のペースは大半の地区で鈍 化したものの、「雇用計画は依然として全般的に低調」で、雇用主 への賃上げ圧力は「最小限」にとどまった。

法整備

ヘルスケア関連株指数は0.4%安。一時は0.7%高まで上げる場 面もあった。オバマ大統領は議会に対し、数週間以内に医療保険制 度改革法案の立法化に向けて行動するよう促した。メドコ・ヘル ス・ソリューションズは1.4%、カーディナルヘルスは1.1%それぞ れ下げた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)、JPモルガン・チェース、 ゴールドマン・サックス・グループはいずれも下落。オバマ大統領 はいわゆる「ボルカー・ルール」をきょうにも議会に提出する計画 だと、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE