3月3日の米国マーケットサマリー:ユーロ上昇、株も総じて高い

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3700 1.3615 ドル/円 88.41 88.85 ユーロ/円 121.13 120.96

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,396.76 -9.22 -.1% S&P500種 1,118.79 +.48 +.0% ナスダック総合指数 2,280.68 -.11 -.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .80% +.02 米国債10年物 3.62% +.01 米国債30年物 4.58% +.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,143.30 +5.90 +.52% 原油先物 (ドル/バレル) 80.93 +1.25 +1.57%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して2週間ぶ りの高値に上昇。ギリシャが財政赤字削減に向けた追加措置を発表。 これを受けて市場参加者の間では、ギリシャが欧州連合(EU)内 で最悪の赤字を縮小できるとの観測が広がった。

ドルは1通貨を除く主要通貨すべてに対して値下がりした。商品 相場の上昇が背景。ユーロは対円で続伸。ユーロ圏財務相会合(ユ ーログループ)のユンケル議長はギリシャの追加措置(48億ユーロ 規模)に歓迎の意を表明した。

BNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏 は、「ギリシャは信頼性のある計画を提示した」と語り、「ユーロ 安を長引かせるような材料がほとんどなく、ユーロを売り持ちにし ていた参加者が逆をつかれ、買い戻しを強いられた」と語った。

ニューヨーク時間午後1時12分現在、ユーロは対ドルで0.7% 上昇して1ユーロ=1.3716ドル。前日は1.3615ドルだった。この日、 対円では1ユーロ=121円23銭(前日は120円96銭)。ドルは対円 で一時0.5%下げて、昨年12月以来の安値となる1ドル=88円39 銭をつける場面があった。前日は88円85銭。

◎米国株式市場

米株式相場は総じて上昇。S&P500種株価指数は6週間ぶり高 値となった。改革案立法化に向けた動きを受けて銀行やヘルスケア 関連企業の利益が損なわれるとの懸念が広がったものの、この日発 表された経済統計で労働市場とサービス業に改善が見られたことに 反応し、買いが優勢となった。

ソフトウエア大手のノベルが大幅高。株主のエリオット・アソ シエーツが20億ドルの買収案を提示したことが好感された。油田サ ービスのシュルンベルジェと産金大手ニューモント・マイニングは、 原油と金属の値上がりを受けて買い進まれた。

ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した地区連銀経 済報告(ベージュブック)で、労働市場が引き続き「軟調」だと指 摘されたことや、オバマ大統領が議会に対し、医療保険制度改革法 案の通過を促したほか、銀行の規模とトレーディング活動を制限す る案を議会に提出する方針を示したことに反応し、上げ幅を縮めた。

ニューヨーク証券取引所の騰落比率は4対3。ニューヨーク時 間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前日比ほぼ 変わらずの1118.79。ダウ工業株30種平均は9.22ドル(0.1%)下 げて10396.76ドル。

シルバークレスト・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のスタンリー・ナビ副会長は、「雇用情勢は改善しつつあるが、ペ ースは非常にゆっくりとしている」と指摘。「1月半ばから調整が 続いていたと思う。今ではそれは終わり、相場はここから徐々に上 昇していくだろう」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は5日ぶりに下落。米供給管理協会(ISM)が発 表した2月のサービス業活動がエコノミストの予想以上に拡大した ほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した地区連銀経済報 告(ベージュブック)では12地区のうち9地区で経済活動の改善が 示されたことが背景。

3年債利回りは3週間ぶりの低水準から上昇した。米財務省は 4日に来週実施する入札の規模を発表する。10年物金利スワップ スプレッド(米国債利回りとの差)は縮小し、過去20年余りで最 小となった。ギリシャが欧州連合(EU)では最大となる同国赤字 の削減計画を発表したことから、比較的安全とされる米国債の需要 が減退した。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーダー、ダン・ マルホランド氏は「ISMの統計が予想よりも力強かったことで、 手じまいの売りがみられる」と指摘。「来週の入札を控えた動きと もいえる」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時9分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の3.64%。同年債(表面利率

3.625%、2020年2月償還)価格は1/4下げて99 27/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。ギリシャなどの財政赤字をめ ぐる懸念の高まりを背景に、通貨に代わり金への投資需要が増すと の見方から、6週間ぶり高値まで買いが進んだ。

ギリシャのパパンドレウ首相は、赤字削減に向けた48億ユーロ (約5800億円)規模の追加措置を表明した。欧州連合(EU)加盟 各国や投資家に対し、域内最悪の赤字の削減が可能であることをア ピールする。2日にはユーロ建て金相場は過去最高に達した。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のトレーダー、 マット・ジーマン氏は「法定不換紙幣に対する信頼がなくなり、投 資家は金を投資先として選択するようになりつつある」と指摘。 「これらの国々は相変わらず実現できそうにないことを約束してい る」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比5.90ドル(0.5%)高の1オンス=1143.30ドルで 取引を終了した。一時は1145.80ドルと、中心限月としては1月15 日以来の高値を付ける場面もあった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。先週の製油所の設備稼働率が昨 年10月以来の高水準となったことが買いを誘い、7週間ぶり高値を 付けた。

米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が発表した2月26 日終了週の在庫統計によると、製油所の設備稼働率は81.9%と、前 週比0.7ポイント上昇した。ブルームバーグがまとめたアナリスト調 査では前週比横ばいと見込まれていた。一方、原油在庫は403万バ レル増と、予想の3倍以上の伸びを示した。

ワイス・リサーチ(フロリダ州ジュピター)の天然資源アナリ スト、ショーン・ブロドリック氏は「製油所の設備稼働率が大幅に 上昇したことが、原油の供給過剰の解消につながるだろう」と指摘。 「弱材料が出ても、原油の上昇基調は変わらない」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 日比1.19ドル(1.49%)高の1バレル=80.87ドルで終了。一時は

81.23ドルと、1月12日以来の高値を付ける場面もあった。

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