「ニューノーマル」成長下でM&Aが増加へ-ブラックロック副会長

米資産運用会社ブラックロック副会 長で世界株式担当最高投資責任者(CIO)のボブ・ドール氏は、経 済が低成長にとどまるなか、米企業は今年、買収・合併(M&A)を 通じて収益改善を目指すとみている。

ブルームバーグの集計によると、米企業を買収先とする今年の買 収合意案件は総額で1217億ドル(約10兆8200億円)と、昨年の同期 間より7.9%増加した。世界最大の油田サービス会社、米シュルンベ ルジェは2月21日、米スミス・インターナショナルを買収することで 合意した。同社の2009年の純損益は42%減少している。

ドール氏は今年の米経済の成長率は3%と、同氏が通常の景気回 復下で想定する5%を下回ると予想。債券ファンド最大手、米パシフ ィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・ エルエリアン最高経営責任者(CEO)は、低成長の期間が続くこう した状況を「ニューノーマル(新たな標準)」と表現した。ドール氏は、 企業は買収による規模拡大と余剰業務の削減による価値創出を通じて、 低成長期を乗り切ることが可能だと指摘した。

ドール氏は電話インタビューで、企業は「緩やかな景気回復」の 時代に成長機会を探るため「自らが精通した分野内にとどまるだろう」 とした上で、買収の報は1年を通じて相次ぎ、株価への支援材料とな ると述べた。

ドール氏はまた、S&P500種株価指数の年末時点の予想を2日 の終値を12%上回る1250としている。ブルームバーグの集計によれ ば、米企業を買収対象とする案件総額は2007に1兆8100億ドルに達 し、同年のS&P500指数は過去最高値を付けた。企業のPBR(株 価純資産倍率)が1.48倍と少なくとも1994年以来の低水準に低下し た09年3月以降、企業買収は回復の兆しを見せている。

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