日本株は4日続伸、ギリシャ懸念後退しトヨタや鉄鋼株買い-上げ限定

東京株式相場は4日続伸。ギリシャ 政府が追加の財政赤字削減措置を3日に発表するため、同問題への過度 の懸念が後退した。相対的に海外景気に敏感な業種、銘柄に買いが先行 し、2月の米国販売が予想ほど減らなかったトヨタ自動車、業績好転観 測の広がった旭硝子が上げ、商品市況高を受けた資源関連、1月の輸出 量が増えた鉄鋼株も高い。

ただ、為替相場の先行きや今週発表される米国の雇用統計の動向を 見極めたいとの姿勢は強く、上げ幅も限定的。日経平均株価の終値は前 日比31円30銭(0.3%)高の1万253円14銭、TOPIXは2.94ポ イント(0.3%)高の905.65。

住信アセットマネジメントの三沢淳一株式運用部長は「個別銘柄に 対する買い意欲はあるが、来期業績についてまだ確信が持てないことか ら、それが市場全体にまで広がらない」と指摘。欧州財政問題や中国な どの金融政策という重しを徐々に消化するまで、日経平均株価1万円を 挟むボックス相場が続くと予想している。

東証1部33業種の騰落状況は、上昇率1位の鉄鋼をはじめ、ガラ ス・土石製品、その他製品、輸送用機器、卸売など上昇21、下落12。 値上がり銘柄数は753、値下がり739だった。

4連騰は日経平均が今年初、TOPIXが1月12日の6連騰以来、 1カ月半ぶり。ただ、両指数は前日終値を挟み何度も上下を繰り返し、 方向感に乏しい1日だった。企業業績の改善を背景に下値を売り込む動 きはないものの、上値を積極的に買い上げる向きは不在だ。

それでも指数がプラスで終えられた一因は、ギリシャの財政問題に 対する不安の後退。ギリシャ政府は、最大48億ユーロ(約5800億円) 規模の追加の財政赤字削減措置を3日に発表する。追加措置を好感する 形で、2日の海外株式市場では欧州600指数が1カ月ぶり高値、米国株 も小幅高となった。

海外株高を支援材料に、東京市場でも相対的に輸出関連株が堅調。 続伸したトヨタは、2月の米自動車販売台数が前年同月比8.7%減と、 アナリスト予想より落ち込みが小幅だったことも好感された。規模別の 値動きを見ると、東証1部の時価総額や流動性が最も高い30銘柄で構 成するTOPIXコア30指数が0.7%高と、ミッド400の0.1%高、ス モール0.3%高より上昇率が高く、時価総額上位銘柄への打診的な動き が全体を押し上げた。

MU投資顧問の森川央シニアストラテジストは「ギリシャの財政問 題はある程度の削減案が出てきて、問題が収束していくというのがメイ ンシナリオだろう」と指摘。ただ「期待通りのものが出ずに、ギリシャ 不安が再燃するというリスクもある」となお半身の構えだ。

米雇用統計控え、保ち合い行方見極め

株価指数は上昇したが、米国で3日に2月ADP雇用統計、5日に 雇用統計の発表を控え、様子見ムードも強かった。東証1部の売買高は 概算で16億5528万株、売買代金は同1兆2043億円と、いずれも前日 を上回ったものの、盛り上がりには欠けた。「豪雪の影響をどう見るか にもよるが、雇用が悪化した場合は円高を警戒する必要がある」と、丸 三証券の牛尾貴投資情報部長は指摘する。

不透明感が払しょくできない中にあって、チャート上では昨年11 月安値以降に形成されてきた株価指数の三角保ち合いがいよいよ煮詰ま りつつあり、「上下どちらに振れるまで待とうという動きがある」と、 岡三証券の森本敏喜商品運用部長は話していた。

Fリテイリ大幅高、Jテクトは急落

個別では、2月の国内ユニクロ事業の既存店売上高が前年同月比

1.8%増だったファーストリテイリングが大幅高で、1カ月半ぶりの高 値。自動車用ガラスの数量回復期待から旭硝子は大幅続伸し、2010年 1月期業績が従来計画を上回ったもようのサイボウズは値幅制限いっぱ いのストップ高。UBS証券が「短期的に買い」とした川崎汽船も、売 買代金上位で上昇した。

半面、米ゼネラル・モーターズがパワーステアリングに不具合の可 能性があるとし、130万台を対象にリコール(無料の回収・修理)を行 ったことを受け、同社に部品を供給するジェイテクトが急落。インド子 会社が販売承認を申請していた排尿障害治療薬の後発品について、米食 品医薬品局が承認を見送ったことから、第一三共は4日ぶりに反落。決 算発表した内容がネガティブとクレディ・スイス証券が指摘した伊藤園 は8営業日ぶり反落となった。

新興市場はそろって続落した。ジャスダック指数の終値は前日比

0.04%安の50.79、東証マザーズ指数は0.4%安の412.73、大証ヘラク レス指数は0.3%安の575.33。

個別の材料銘柄では、10年12月期の業績計画を増額修正した船井 財産コンサルタンツ、私的債務調整手法の事業再生ADR手続きを2日 申請し、受理されたアルデプロがそれぞれストップ高。売買代金上位で は、デジタルガレージ、アクロディア、日本通信が高い。

半面、09年12月期の有価証券報告書で、継続企業の前提に関する 事項の注記記載を決議したメディビックグループが急落。きのう一部ア ナリストの強気判断から人気化したディーバは反落した。売買代金上位 では、楽天、ブイ・テクノロジー、JCLバイオアッセイが安い。

--取材協力:池田亜希子Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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