3月2日の米国マーケットサマリー:株が3日続伸、ユーロも上昇

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3605 1.3560 ドル/円 88.74 89.13 ユーロ/円 120.74 120.86

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,405.98 +2.19 +.0% S&P500種 1,118.31 +2.60 +.2% ナスダック総合指数 2,280.79 +7.22 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .79% -.01 米国債10年物 3.61% -.00 米国債30年物 4.56% +.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,137.40 +19.10 +1.71% 原油先物 (ドル/バレル) 79.69 +.99 +1.26%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで上昇。一時は 昨年5月以来の安値まで下げる場面もあった。ギリシャ政府が3日 に財政赤字縮小を目指した追加措置を発表すると明らかにしたこと から、同国財政問題の解決が近づきつつあるとの観測が強まった。

カナダ・ドルは急伸。カナダ銀行(中央銀行)が政策金利を過去 最低の0.25%で据え置くことを決定、インフレと生産の水準が同中 銀の予想を上回っているとの認識を示したのが背景。

ユーロは対ポンドで5日連続高。ギリシャが追加措置を示すこと で欧州連合(EU)によるギリシャ支援への反対が弱まるとの期待 で、ギリシャ債が上昇した。

オンライン為替取引オアンダの通貨アナリスト、ディーン・ポッ プルウェル氏(トロント在勤)は「ギリシャのニュースを材料にユ ーロが急伸した」と語り、「ギリシャは基本的にEUを納得させな くてはならない。ユーロ相場はかなり持ちこたえている」と述べた。

ニューヨーク時間午後零時58分現在、ユーロは対ドルで0.2% 高の1ユーロ=1.3588ドル。一時は0.9%下げて、昨年5月来安値 となる1.3436ドルまで売り進まれる場面もあった。ユーロはポンド に対しては0.3%上昇。対円では1ユーロ=120円98銭となってい る。

◎米国株式市場

米株式相場は3営業日続伸。銀行の増益見通しや企業買収増加 への期待、ギリシャの財政問題解決に向けた取り組みが好感された。 一方で、テクノロジー株は下落した。

サントラスト・バンクスやフィフス・サード・バンコープなど 銀行株が高い。ロッチデール・セキュリティーズの銀行アナリスト、 リチャード・ボーブ氏が、銀行業界は安定性を取り戻しつつあると 指摘したことが手掛かり。テラ・インダストリーズも大きく上昇。 CFインダストリーズ・ホールディングスが新たな買収案を提示し たことが好感された。

テクノロジー株は一時上昇していたが、下げに転じた。マイク ロソフトが、来年度に営業費用が増加するとの見通しを示したこと を嫌気した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.2%高の1118.31。ダウ工業株30種平均は2.19ド ル上げて10405.98ドル。ニューヨーク証券取引所の騰落比率は5対 2。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントの主任投資ストラテジス ト、ジェームズ・ポールセン氏は、「きょうはギリシャ問題の解決 に向けた進展やM&A(企業の合併・買収)の活発化が相場を押し 上げた」とした上で、「ただ、マイクロソフトがコスト圧力を感じ 始めたことを示唆し、一部のトレーダーを不安にさせた」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場ではボラティリティが低下。金融危機がまだ表面化 していなかった2007年以来の最低水準となった。欧州連合(EU) で最大の財政赤字を抱えるギリシャが、赤字削減策を発表すると明 らかにしたことが背景。

償還年限2-30年の米国債の店頭オプション価格を基にしたボ ラティリティの指数であるバンク・オブ・アメリカ(BOA)メリ ルリンチのMOVE指数は、前日に79.40と、少なくとも2007年 10月15日以来の水準に低下した。同指数はリーマン・ブラザー ズ・ホールディングスの経営破たんから数週間後の08年10月には 過去最高の264.6まで上昇していた。

米10年債に対するギリシャ10年債のプレミアム(上乗せ利回 り)は16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小し、2月 12日以来の水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 調査によると、5日に発表される2月の米雇用統計で非農業部門の 雇用者数は中央値で5万3000人の減少が見込まれている。1月は 2万人の減少だった。

モルガン・キーガンの債券セールス・トレーディング・調査責 任者、ケビン・ギディス氏は「今週の金曜日までは商いも薄く、ボ ラティリティも低い状態が続くだろう」と指摘。「ロング(買い持 ち)にしろ、ショート(売り持ち)にしろ、今回の雇用統計を控え ての取引はかなりリスクが高い。市場参加者の大半は同統計データ を見極めるまで売買は控えるだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時24分現在、10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの

3.61%。同年債(表面利率3.625%、2020年2月償還)価格は1/32 上げて100 4/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。ギリシャの財政赤字が拡大す るとの懸念から、通貨保有に代わる投資先としての金への需要が増 し、ほぼ6週間ぶり高値を付けた。

ギリシャ政府は財政赤字削減に向けた追加措置を3日に発表す る見込みだ。メルケル独首相とギリシャのパパンドレウ首相は5日 に会談する。こうした中で、同国の政府職員は16日に24時間のス トライキを計画している。欧州連合(EU)の財務相らはギリシャ に財政赤字削減に向けた追加措置を打ち出すよう圧力を強めている。 金は年初から3.8%上昇している一方、ユーロはドルに対して5% 下落している。

フォルティス銀行の商品デリバティブディレクター、ウォレ ス・エン氏(香港在勤)は「国を問わず、金は金融の波乱に対する 保険となる」と指摘。「投資家はEU諸国の財政赤字を懸念してお り、だからユーロとポンドが売られている。こうした状況を懸念す るならば、金を売るべきではない」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比19.10セント(1.7%)高の1オンス=1137.40ド ルで取引を終了した。上げ幅は中心限月としては2月16日以降で 最大。一時は1138.30ドルと1月20日以来の高値を付ける場面もあ った。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。株価上昇を受けて世界的な景気 拡大が燃料需要を押し上げるとの楽観的な見方が広がり、7週間ぶ り高値まで買い進まれた。

原油は一時2.9%高。インド経済の改善を手掛かりにMSCI 新興市場指数は5週間ぶり高水準を付けた。ドルがユーロに対して 下げると、代替投資先としての商品需要が強まり、原油の上昇ペー スが加速した。

エネルギー顧問会社、オイル・アウトルックス・アンド・オピ ニオンズのカール・ラリー社長は「ファンド勢の新規の投資資金が 商品に流れている」と指摘。「誰もが景気の改善に注目しており、 どうすればその恩恵を最大限に得られるか考えている。失業は依然 として多いが、景気は拡大し始めている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 日比0.98ドル(1.25%)高の1バレル=79.68ドルで終了。一 時は80.95 ドルと、1月12日以来の高値を付ける場面もあった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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