アステラス:米OSIに敵対的TOBへ-最大3130億円で

国内医薬品2位のアステラス製薬は 同業の米OSIファーマシューティカルズに株式公開買い付け(TO B)を実施する。がん領域の経営資源取得を狙い最大35億ドル(約3130 億円)を投じる。OSI取締役会が賛同しない敵対的案件になる。

東証で1日開示した資料によるとアステラスは1株52ドルで米3 月2日から31日までOSIにTOBをかけ、全株取得を目指す。価格 はOSI株の2月26日終値比で4割、過去3カ月平均比で53%高い水 準。OSI株は1日、19.23ドル(52%)高の56.25ドルに急騰した。

主力薬の免疫抑制剤「プログラフ」の特許が米で切れて後発薬と の競争にさらされているアステラスは新たな収益源を探している。が ん領域の製造・販売の基盤を確立しているOSIにも2009年1月に買 収の意図を伝えた。OSIは企業価値評価が極めて低いと協議を拒否、 1日も「売却を行うことに関心はない」と回答した。

米系コンサルティング会社PRTMの杉原敦バイスプレジデント は、この案件について、「日本の製薬企業のがん領域強化を買収候補企 業は知っており、簡単に成立しないかもしれない」と指摘した。下落 しているアステラス株については、経営・開発人材の引き留めを含め て買収後のOSI運営についての市場の懸念が先行していると分析し た。

CVセラピューティクス

この案件での財務アドバイザー(FA)はシティグループ、法務 アドバイザーはモリソン・フォースター。アステラスは09年2月にも 米医薬品CVセラピューティクス買収を目指して敵対的TOBを仕掛 けた。この際には同業の米ギリアド・サイエンシズに対抗TOBをか けられて買収を断念していた。

アステラス株はこの日、一時前日比100円(3.0%)安の3245円 まで下落した。09年10月末以来、ほぼ4カ月ぶりの下落率になる。午 前10時30分現在でも40円(1.2%)安で、日経平均株価の下落寄与 度で2位。ドイツ証券の舛添憲司シニアアナリストは、「アステラスが やりたいことはよく分かるが、昨年のCVの案件を思い出させる」と 述べた。

ニューヨーク州メルビルに本社があるOSIは米ナスダック市場 に上場している。がんや糖尿病・肥満領域の医薬品研究開発・販売を しており、09年12月の売上高は4億2800万ドル(382億円)、純利益 は7600万ドル(67億8000万円)。

--取材協力 東京 松山かの子、ニューヨーク Kevin Reynolds Editors : Tetsuki Murotani Keiichi Yamamura

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