今日の国内市況:株3日続伸、債券反発-欧州財政問題でドル上昇

東京株式相場は3日続伸。米国の個 人消費支出が予想を上回ったことや世界半導体売上高の増加が好感さ れ、電機、精密機器などハイテク株が買われた。ばら積み船の国際運 賃市況の続伸を受け、海運株も高い。

日経平均株価の終値は前日比49円78銭(0.5%)高の1万221 円84銭、TOPIXは3.78ポイント(0.4%)高の902.71。TO PIXの終値での900ポイント回復は5営業日ぶり。

東証1部の売買高は概算で14億7512万株、売買代金は同1兆 269億円。値上がり銘柄数は943、値下がり銘柄数は546。

午前の終盤から午後の取引前半にかけ日経平均、TOPIXとも 前日比マイナスで推移する場面もあったが、下値は堅く、大引けにか けて次第に堅調さを見せた。日経平均の1万200円近辺には投資家の 短中期の売買コストを示す25日移動平均線、75日線などチャート分 析上の節目が重なり、いったんは下げ止まりやすい水準にあった。

米商務省が1日発表した1月の個人消費支出(PCE)は前月比

0.5%増と、4カ月連続のプラスとなった。米供給管理協会(ISM) が発表した2月の製造業景況指数は56.5と、前月(58.4)から低下 したが、製造業活動は拡大と縮小の境目を示す50は7カ月連続で上 回った。電機、精密株はこれら統計を好感し、終日堅調だった。

中でも、東京エレクトロンやアドバンテスト、エルピーダメモリ、 SUMCOなど半導体関連は上げ幅を拡大させた。1月の世界半導体 売上高は前月比0.3%増の225億ドル(約2兆100億円)となり、 半導体主要企業で構成される米フィラデルフィア半導体株指数は1日 の取引で3.1%高と急伸。東京市場もこの流れを受け継いだ。

このほか、ゲーム機販売台数の増加や競合機器の不具合を受け、 任天堂やメガチップス、ミツミ電機など任天堂関連銘柄もそろって高 くなった。

また、半導体に見られる中国需要の底堅さは、他業種へ好影響を 与えた。

債券相場は3日ぶり反発

先物相場は3営業日ぶりに反発(利回りは低下)。朝方は売りが優 勢だったものの、午後に発表された10年利付国債の入札結果が順調 となり、潜在需要の強さが確認されたことで買い安心感が広がった。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比変わらずの139円77 銭で始まった後、日経平均株価の続伸を受けて売りが増え、一時は8 銭安の139円69銭まで下げた。しかし、その後は徐々に買い優勢の 展開。午後に入って、入札結果を好感すると13銭高まで上昇した。 結局は4銭高の139円81銭で引けた。

先物相場の反発について、来週に限月交代を控えていることも一 因との声が聞かれた。

現物債市場で長期金利の指標とされる10年物の305回債利回り は、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.31%で始まった。そ の後は徐々に水準を切り下げ、2営業日ぶりに1.3%を割り込み、一 時は1.5bp低い1.29%に低下した。午後4時4分現在では1bp低い

1.295%で推移している。

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)1.4%の 10年利付国債(306回債)の入札結果では、最低価格が100円60銭、 平均落札価格は100円62銭となった。

最低落札価格は事前の市場予想(100円59銭)を1銭上回った。 最低と平均落札価格との差である「テール」は2銭に縮小。昨年10 月入札以来の小ささとなり、投資家の潜在需要の強さが示された。

一方、朝方発表された経済指標では、雇用の改善や消費支出の増 加傾向が示されたものの、債券市場への影響は限定的だった。

総務省が2日発表した1月の完全失業率は4.9%と、前月から

0.3ポイント低下。1月の家計調査で2人以上の世帯の消費支出は前 年比1.7%増加した。一方、厚生労働省が発表した1月の有効求人倍 率は0.46倍と前月から0.03ポイント改善した。ブルームバーグ調 査では、完全失業率が5.1%、有効求人倍率が0.47倍、消費支出は

2.5%増加が見込まれていた。

ドルは買い戻し優勢

東京外国為替市場では、ドルが上昇。ユーロ圏や英国の財政赤字 問題に焦点が当たる中、対欧州通貨を中心にドルの買い戻しが進みや すい展開となった。

ドルはポンドに対して1ポンド=1.49ドル台前半と、前日のニ ューヨーク時間午後遅くに付けた1.4991ドルから水準を切り上げて 推移。海外市場では一時1.4784ドルと、昨年5月10日以来のドル 高値を付ける場面も見られていた。

また、ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.35ドル台前半を中心に、 前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.3560ドルからドルが水 準を切り上げている。

一方、ドル・円相場は対欧州通貨でのドル買いが波及し、一時は 1ドル=89円38銭と、ニューヨーク時間午後遅くに付けた89円13 銭からドルが上昇した。

ギリシャの財政問題に関しては、欧州連合(EU)による支援計 画への期待感が生じていたものの、引き続き加盟各国の世論が影響し て、ギリシャに一段の自助努力を促す可能性も残り、先行きは不透明 なままとなっている。

また、英国では、6月までに実施される総選挙をめぐる世論調査 で、政局の先行き不透明感が広がっており、財政赤字縮小の妨げにな るとの懸念が生じている。

一方、オーストラリア準備銀行(RBA)はこの日、金融政策決 定会合を開き、政策金利である翌日物オフィシャル・キャッシュレー トの誘導目標を3.75%から4%に引き上げた。

豪ドルは政策金利の発表後に大きく振れる展開となり、対円では 一時1豪ドル=80円62銭と、3営業日ぶりの高値を付けたあと、79 円96銭まで下落。その後は80円台前半で推移した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE