3月1日の米国マーケットサマリー:株が上昇、個人消費支出を好感

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3562 1.3631 ドル/円 89.09 88.97 ユーロ/円 120.82 121.26

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,403.79 +78.53 +.8% S&P500種 1,115.71 +11.22 +1.0% ナスダック総合指数 2,273.57 +35.31 +1.6%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .80% -.02 米国債10年物 3.60% -.01 米国債30年物 4.55% -.00

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,118.30 -.60 -.05% 原油先物 (ドル/バレル) 78.74 -.92 -1.15%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではポンドが下落。ほぼ10カ月ぶり に1ポンド=1.50ドルを割り込んだ。英世論調査で1974年以来で初 めて少数与党政権が誕生する可能性が示唆され、財政赤字削減策が滞 るとの懸念からポンド売りが膨らんだ。

ユーロはドルに対して約2週間ぶりの大幅安。欧州連合(EU) 当局者がギリシャは信頼回復のために2010年の赤字目標を達成する 必要があると述べたことが材料となった。円はブラジル・レアルを含 む高金利通貨に対して下落。亀井静香金融・郵政担当相が「日銀が直 接国債を引き受けて財源を作るということをやったら良い」と述べた のが手掛かり。

ソシエテ・ジェネラルの通貨ストラテジスト、グレッグ・アンダ ーソン氏は、「英政局の不透明感がポンド相場の問題となっており、 こ

れは総選挙後まで続くだろう。英国は大国であり、大きな問題を抱え ている。それに政治的な問題が加わった」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時30分現在、ポンドはドルに対して1 ポンド=1.4994ドル。一時は3%下げ、昨年5月1日以来の安値とな るの1.4784ドルまで売り込まれた。ユーロに対しては1.1%下げて1 ユーロ=90.44ペンス。この日は12月4日以来初めて91ペンスを超 えるポンド安になる場面があった。対円では1.4%安の1ポンド=133 円71銭。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。1月の米個人消費支出がエコノミスト予想を 上回ったほか、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG) がアジア生命保険部門を355億ドルで売却すると発表したことに反応 した。S&P500種株価指数は年初来での下げを消した。

AIGはアジア生保部門「AIAグループ」の英生保最大手プ ルデンシャルへの売却で合意、これを受けてAIGの株価は上昇し た。ミリポアとOSIファーマシューティカルはそれぞれ、買収合 意や買収提案が好感され大きく上げた。消費関連株ではウォルト・ ディズニーが高い。1月の個人消費支出が4カ月連続のプラスとな ったことに反応した。インテルなどテクノロジー株は、世界の半導 体売上高が増加したことを手掛かりに買い進まれた。

キー・プライベート・バンクの主任投資ストラテジスト、ブル ース・マケイン氏は、「個人消費支出の統計は良好だった」とした 上で、「この数字は持続的な経済成長に向けた一歩であり、株式に とってプラスだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前週末比1%高の1115.71。1月21日以降で初めて2009年 の終値を上回った。ダウ工業株30種平均は78.53ドル(0.8%)上げ て10403.79ドル。ニューヨーク証券取引所の騰落比率は5対1。

◎米国債市場

米国債市場では10年債利回りがほぼ3週間ぶりの低水準付近で 推移した。原油相場が下落したことから国債の魅力が高まった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が注視するインフレ指標の食 品とエネルギーを除く個人消費支出(PCE)コア価格指数が1月 に前月比横ばいとなったことも、国債相場の支援材料になった。2 年債と10年債の利回り格差は前週末比ほぼ変わらず。先週末までは 4日連続で縮小したため、利回り曲線のフラット化は持続しないと の観測が強まった。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの金利ストラテジスト、アイ ラ・ジャージー氏は「原油が下げ、商品が材料になった」と指摘。 「PCEコア価格指数が抑制されていることに対する遅い反応とも いえる。インフレの脅威はまったくない」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時56分現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)低下の3.60%。2年債利回りは1b p低下の0.80%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場はほぼ変わらず。ドルの対ユーロ相場が 上昇したことで、代替投資としての金への需要が後退した。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経 済・通貨担当)は、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相との会談 後、同国は財政赤字削減に向けて一段の措置が必要だと指摘した。2 月はギリシャの財政問題をめぐる懸念からドルが買い進まれた。通常、 ドルが上昇すると金は下げる傾向がある。

ザブリオンデスク・ドット・コムのアナリスト、ジェームズ・ ムーア氏(ロンドン在勤)はリポートで、「ユーロの動きと全般的な リスクセンチメントが今後の金の方向性をさらに明確にするだろう」 と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比60セント安の1オンス=1118.30ドルで取引 を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は下落。一時は6週間ぶり高値を付けたも のの、ドルの対ユーロ相場が上昇したことで、代替投資としての需要 が後退した。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経 済・通貨担当)は、ギリシャが信頼を取り戻すには2010年の赤字 削減計画を達成しなければならないと述べた。同委員の発言を受け てドルが買われた。午前中の取引では、1月の米個人消費支出が前 月比0.5%増加したことで、原油は1.2%上昇する場面もあった。

MFグローバル(ニューヨーク)のエネルギー担当バイスプレ ジデント、マイク・フィッツパトリック氏は「原油は相場上昇を維 持できなかった。ギリシャをめぐる懸念が引き続きユーロを圧迫し、 ドルを押し上げている。原油には下押し圧力となっている」と語っ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 営業日比0.96ドル(1.21%)安の1バレル=78.70ドルで終了。 一時は80.62ドルと、期近物としては1月13日以来の高値を付け る場面もあった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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