NY外為:ポンド下落、英世論調査の少数与党示唆で

ニューヨーク外国為替市場では ポンドが下落。ほぼ10カ月ぶりに1ポンド=1.50ドルを割り込ん だ。英世論調査で1974年以来初めて少数与党政権が誕生する可能 性が示唆され、財政赤字削減策が滞るとの懸念からポンド売りが膨 らんだ。

ユーロはドルに対して約2週間ぶりの大幅安。欧州連合(EU) 当局者がギリシャは信頼回復のために2010年の赤字目標を達成す る必要があると述べたことが材料となった。円はブラジル・レアル を含む高金利通貨に対して下落。亀井静香金融・郵政担当相が「日 銀が直接国債を引き受けて財源を作るということをやったら良い」 と述べたのが手掛かり。

ソシエテ・ジェネラルの通貨ストラテジスト、グレッグ・アンダ ーソン氏は、「英政局の不透明感がポンド相場の問題となっており、 これは総選挙後まで続くだろう。英国は大国であり、大きな問題を 抱えている。それに政治的な問題が加わった」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時17分現在、ポンドはドルに対して 1ポンド=1.4995ドル。一時は3%下げ、昨年5月1日以来の安値 となる1.4784ドルまで売り込まれた。ユーロに対しては1.1%下げ て1ユーロ=90.45ペンス。この日は12月4日以来初めて91ペン スを超えるポンド安になる場面があった。対円では1.5%安の1ポ ンド=133円57銭。

ユーロはドルに対して0.5%下げて1ユーロ=1.3560ドル。対円 では0.3%安の1ユーロ=120円82銭だった。円はブラジル・レア ルに対して0.6%安、対ドルでは0.2%下落して1ドル=89円10銭。

レーン欧州委員

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経 済・通貨担当)は、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相と会談 後に、同国に対し財政赤字縮小に向けて一段の措置を策定するよう 求めた。ユーロは対ドルで一時、2月17日以来で最大となる1.3% 安まで下落した。

匿名を条件に応じた4人のドイツ議員は、必要な場合ギリシャに 約250億ユーロの金融支援を提供する案をユーロ圏当局者らが作成 しているとし、ドイツ復興金融公庫(KfW)など国有金融機関が ギリシャ国債を購入する可能性があると述べていた。

MFグローバルのアナリスト、ジェシカ・ホバーセン氏(シカゴ 在勤)は、「救済策では問題は解決しないだろう」と語り、「ギリシャ に対し、より厳格な措置を講じるよう求めた場合、社会的不安や経済 成長の一段の低迷を招く恐れがある。逆にそうした措置を求めなけれ ば、ギリシャに今回の事態の要因となった構造的問題の修復回避を許 すことになるかもしれない」と述べた。

米ニューヨークに拠点を置く世界最大の為替ヘッジファンド、F Xコンセプツのジョン・テイラー氏は1日、ドバイで開かれた会議 に出席し、ユーロは対ドルで1ユーロ=1.20-1.25ドルまで下げる 可能性があると指摘した。ギリシャによる債務問題のほか、米国経 済に「若干、改善している」兆候がみられるためだという。

英世論調査

ポンドはこの日、ドルに対して昨年2月2日以降で最大の値下が りを記録した。英世論調査によると、野党・保守党の与党・労働党 に対する支持率のリードは過去2年余りで最小となった。総選挙は6 月

までに行われる。

商品先物取引委員会(CFTC)がまとめたヘッジファンドな どの大口投機の建て玉データによると、ポンドの売り越しは2月23日 に6万2884枚と前週の5万6079枚から増加、2009年10月13日以 来の最大を記録した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE