米国債:10年債利回り、3週ぶり低水準付近-原油安

米国債市場では10年債利回りが ほぼ3週間ぶりの低水準付近で推移した。原油相場が下落したこと から国債の魅力が高まった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が注視するインフレ指標の食 品とエネルギーを除く個人消費支出(PCE)コア価格指数が1月 に前月比横ばいとなったことも、国債相場の支援材料になった。2 年債と10年債の利回り格差は5営業日ぶりに拡大した。先週の利 回り曲線のフラット化は持続しないとの観測が強まった。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの金利ストラテジスト、アイ ラ・ジャージー氏は「原油が下げ、商品が材料になった」と指摘。 「PCEコア価格指数が抑制されていることに対する遅い反応と もいえる。インフレの脅威はまったくない」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時24分現在、10年債利回りは3.61%。2年債利回り は2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.80%。

2年債と10年債の利回り格差(スプレッド)は281bpに拡 大。先週は5.7bp縮小し、縮小幅は年初来で最大となった。同利 回り格差は2月18日に294bpと過去最大に拡大している。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トム・ディガロマ氏は「経済指標の内容を考慮すると、期間の短い 国債は順調に買われている」と指摘。「期間の長い国債には利回り のスティープ化に向けた売りが一部にみられる」と述べた。

スプレッドが拡大

少なくとも1980年以来初めて、金融政策の変更は2年債と10 年債の利回り格差縮小よりも拡大を意味する可能性がある。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)18社の 一社であるドイツ銀行によると、FRBがバランスシートに保有す る2兆2900億ドルの証券を売却するとの脅威に加え、米財務省に よる過去最大規模の国債入札を背景に、期間の長い国債利回りは上 昇し続ける見通しだ。

利回り曲線のスティープ化は企業や住宅の買い手にとって借 り入れコストの上昇につながる一方、過去最低水準の金利を理由に 国債投資から遠ざかっていたファンドマネジャーを呼び込む可能 性がある。

米財務省による国債の平均償還年限の延長のほか、9月末まで の今会計年度に過去最大規模の1兆6000億ドルに拡大する財政赤 字 を穴埋めするため、オバマ米大統領はこれまで以上に投資資金 を引き付ける必要に迫られている。

個人所得伸び悩み

米商務省が発表した1月の個人消費支出は前月比0.5%増加 した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は0.4% 増だった。12月は0.3%増(速報値0.2%増)に上方修正された。

一方、1月の個人所得は前月比0.1%増加。伸び率は市場予想

0.4%増を下回った。

バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は「個 人所得の低迷を考慮すれば、市場の今後の疑問は消費支出が継続す るかどうかだ」と述べた。

ニューヨーク原油先物相場4月限は前営業日比で下落した。

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