BNPパリバ:公的債務は世界共通の問題、ユーロ圏は債務削減を認識

BNPパリバ・グループのジャン・ ルミエール特別顧問(元欧州復興開発銀行総裁)は1日、都内で開催 したセミナーで、ギリシャの財政危機を受けてユーロが下落している ことについて、公的債務増大は英国、米国、日本など世界共通の問題 であるとの見方を示した。

ルミエール氏は、「ユーロは主要経済圏の通貨。強い経済成長や欧 州中央銀行(ECB)といった強い機構を持つ通貨だ。財政問題だけ で、ユーロが弱い通貨とは言えない」と指摘。

ギリシャの債務問題については、「特別だが、ユーロ圏では債務は それなりに制限されている。欧州委員会とECBの間で議論が行われ ており、ギリシャ政府に明確に歳出を抑え、状況を改善させるための 明確なコミットメントを求めており、問題は収まりつつある」と説明。 その上で、「ユーロ圏は十分に公的債務を削減する必要性を認識してお り、行動する必要性も認識している」と語った。

BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは、「ECBが ドイツ、フランスに良い金融政策を取ったことで、ギリシャ、スペイ ン、ポルトガルなどにとって緩和的な金融状況が続き、信用膨張が起 こり、景気の拡大が続いた」と分析。「金融機関の不良債権問題の解決 を先送りしている中で、財政再建を進めると、日本の1997年のような 金融危機を起こす可能性がある」と警告した。

一方、同証券の島本幸治チーフストラテジストは、「ユーロ圏でギ リシャの問題は小康状態になっている。ユーロ圏の問題はギリシャ以 外の国へテーマが移っている」と解説。ユーロ相場に関しては、「短期 的にはユーロの問題は収束しているが、長期的には時間をかけたユー ロ安を覚悟しなければいけない。欧州では金融緩和政策が続きやすく、 資金が中国など新興国に流れやすい状況が続く」と予想した。

中国はいずれバブル崩壊か

BNPパリバ証によると、欧米ではバランスシート問題が解消さ れていないため、超低金利政策が継続し、投資資金がアジア新興国流 入する流れが続く見通し。中国経済に関しては、ソフトランディング (軟着陸)にはならず、いずれバブルが崩壊する可能性が高いとみて いる。

河野氏は、中国経済について、「今年、来年前半の景気は強いだろ う。中国はソフトランディングにはならず、バブルのピークは来年後 半」と予想している。もっとも、「中国のバブルが崩壊しても民主主義 国家ではないため、欧米のような金融システム不安を心配する必要は ない。当局が財政資金を投入できる」との見方を示した。

中国の昨年10-12月(第4四半期)の国内総生産(GDP)は前 年同期比10.7%増加。事前予想を上回り、過去2年間で最も高い伸び となった。

島本氏は、「中国はどこかでバブルが崩壊すると思うが、早くても 来年半ばではないか。しばらくは今のバブルが続き、国内総生産(G DP)も上振れが続く」と見込む。さらに、「中国は今年4-6月以降 に利上げを始めるだろうが、効果は限定的。年後半に人民元を若干切 り上げる」と予想している。

中国人民銀行(中央銀行)は2月12日、今年に入って2回目の預 金準備率引き上げを決定。50ベーシスポイント(bp)引き上げた。

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