ギリシャの次は英国か-ポンド下落に備えるスコットランドの投資家

世界の目がギリシャの債務危機に注 がれる中、英エディンバラ(スコットランド)の投資家らは、次は英 国の番だと予想し、備えを急いでいる。

エディンバラに拠点を置く富裕層向け資産運用会社のターカン・ コンネルは、英政府が過去最大規模の国債を発行していることにひと たび投資家が目を向ければ、ポンドはドルに対して20-30%下落する 可能性があると指摘した。外国為替市場では、ギリシャの財政赤字削 減は困難との懸念から、ユーロが対ドルで年初から5%下げている。

ターカン・コンネルの戦略責任者ヘイグ・バスゲート氏は、「ギリ シャでは長い間、警鐘が鳴らされていた。いったん危機が発生すると、 その速度は急だった」と分析。「英国は同様の苦境に陥っており、非常 に大きな打撃を受ける可能性がある」と予想した。

同じくエディンバラにあるマレー・インターナショナル・トラス トを率いるブルース・スタウト氏は、ポンド下落の可能性は「五分五 分以上」とし、ポンドは「極めて不安定な通貨だ」と述べた。同氏は、 保有資産の中で最大なのはアジアと中南米だと説明している。

エイゴン・アセット・マネジメントとスコティッシュ・ウィドウ ズ・インベストメント・パートナーシップの英国在勤ファンドマネジ ャーらは1月、事業の大半を海外で行っている企業の株式を買ってい ると明らかにした。両社の運用資産は合わせて300億ポンド(約4兆 530憶円)余り。

「英経済は極めてひどい」

5億6000万ポンドの資産運用に携わるバスゲート氏は、「英国が ギリシャと同じくらい悪い状況にあるとは思わない。英国には良い税 制がある。しかし経済状態は極めてひどい」と指摘した。

英財政赤字はギリシャとほぼ同様で、対国内総生産(GDP)比 で12%超。ブラウン英政権は昨年12月、今年度(2009年4月-10年 3月)の国債発行予定額を過去最大の2251億ポンドに引き上げた。昨 年4月時点では2200億ポンドとしていた。

ブラウン首相は6月までに総選挙を実施する必要があるが、一部 の世論調査はどの政党も明らかな過半数を得られない可能性を示唆し ている。

バスゲート氏は、絶対多数を握る政党の不在や、小売売上高と経 済成長の回復が予想より鈍いことを示す兆しが、ポンド下落を加速さ せるきっかけとなる可能性を指摘した。

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