三菱電:太陽電池600MWへ、11年度以降早期-不況で遅れ

三菱電機は1日、太陽電池の生産・ 販売能力を年間600メガワット(MW、メガは100万)とする計画の達 成目標を従来の2011年度中から「11年度以降早期に」との表現に変更 した。08年秋のリーマン・ショック以降の不況で需要が減少したため。

同社は08年3月、年産能力を12年度に500MWとする計画を発表。 同8月に目標を600MWに上積みしていた。現能力は同220MW。

米PVニュースによると、世界トップの独Qセルズの生産能力は 08年段階ですでに570MWに達しているほか、日本トップで08年に世 界4位だったシャープの同年の能力は473MWだった。

中村一幸専務執行役は1日の会見後に記者団に対し、必ずしも目標 を「先送りしたわけではない」と説明。価格下落などを受け、量よりも 変換効率などの質の面に重点を置き、採算確保に努める意向を示した。

三菱電は合わせて、飯田工場(長野県)内で2月に完成した第2工 場でのセル増産や京都工場のモジュール製造ライン新設により、10年 度中に同270MWに増やすと発表した。

同社が発表資料で示した予測によると、13年度の太陽電池の世界 需要は09年度比2.5倍の1万2100MWの見込み。欧州が同2.2倍の 7100MW、日本が同1.8倍の950MWとしているのに対し、米国は2000 MWと、同4.7倍の急拡大を見込む。

太陽電池の主要市場は環境意識の高いドイツなど欧州諸国だが、 米国でも「グリーンニューディール構想」を掲げるオバマ政権下で成長 が期待されている。日清紡績が昨年1月末に販売拠点の米開設を発表。 中国のサンテック・パワー・ホールディングスも同5月に米国での工場 建設を表明していた。

発表資料によると、三菱電も昨年8月に東部のニュージャージー州 やカナダ・トロントに販売拠点を設置。それまでのカリフォルニア州中 心の販売体制を北米大陸東部にも拡大させている。ただ、北米での製造 拠点開設の可能性について永沢淳・太陽光発電システム事業部長は1日 の会見で、「米に限らず、海外拠点の調査や検討を進めている」としな がらも、具体的な言及は避けた。

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