チリ大地震:死者700人超、150万世帯が被災-捜索活動強化

チリ政府は2月27日発生したマグ ニチュード(M)8.8の大地震に対応し生存者の捜索活動を強化して いるが、死者数は700人を超え、主要幹線道路は寸断されており、150 万世帯が被災したことが明らかになった。

チリ空軍は震源地に近い中部コンセプシオンへの救助隊や治安部 隊の輸送を開始。特殊部隊と警察官、捜索犬も救助隊に同行し、同国 南部の最も被害の大きい地域に入っている。

バチェレ大統領は28日に記者団に対し、最も深刻な被害の出た地 域に野外の病院を設置し、救助隊を増派していることを明らかにした。 ビダル国防相によると、軍は1万人の兵士を派遣しているという。

余震は50回を超えており、米地質調査所(USGS)によると、 今回の地震は先月ハイチで発生し、30万人以上の死者が出たとみられ る地震よりも強かった。ビタル公共事業相は記者団に27日、被害は「わ たしが考えていたよりもはるかに悪い」と述べ、「迅速に問題を解決で きるようなものではなく、数カ月を要するだろう」との見解を示した。

震源は首都サンティアゴの南西317キロにあり、主要なワイン産 地に近い。コンセプシオンは50万人余りの人口を抱える。道路や空港 は地震の被害で寸断され、一部の銅山は閉鎖された。リスク評価会社 Eqecatによると、地震による経済的な被害は最大で300億ドル(約2 兆6664億円)と、同国の国内総生産(GDP)の15%前後に達する 恐れがある。

復旧

サンティアゴ地域の電力会社チレクトラによると、市内の家庭や 企業の8割で電気が復旧した。サンティアゴの国際空港は28日に再開。 同国の証券取引所は3月1日、通常通りの取引を行う。

チリは世界最大の銅生産国で、同国の銅生産の16%を占める少な くとも4つの銅山が地震後に操業を停止した。チリ銅公社(コデルコ) はエル・テニエンテ銅山の生産を28日に「段階的」に再開したと発表 した。

チリの銅鉱床や港湾施設の大半は同国北部にあり、被害の報告は ない。これらの鉱床には、オーストラリアのBHPビリトンが運営す る世界最大の銅山エスコンディダも含まれる。

ベラスコ財務相は地震による経済的損害の推定は時期尚早だと述 べた。また、チリ政府は銅産出に伴う利益を「極めて長期にわたり蓄 えてきており、このような状況に対応できるようにしている」とし、 緊急支援策の費用を追加の予算措置を講じることなく支出できるとの 見解も示した。

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