EU、ギリシャ救済策を準備-一段の財政赤字削減努力前提に

欧州連合(EU)加盟各国は、ギ リシャに対してEU最大の財政赤字削減に向け一段の努力を求める一 方で、同国救済策の策定作業を進めている。

EUの行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当) はギリシャ政府との協議のため、28日夜アテネに向かう予定。ドイツ の議員らが明らかにしたところによれば、EU当局者らは、必要が生 じればギリシャに約250億ユーロ(約3兆300億円)を支援する計画 を策定しており、具体的にはドイツ復興金融公庫(KfW)など国有 金融機関を通じてギリシャ国債を購入する可能性がある。

ドイツのメルケル首相とルクセンブルクのユンケル首相兼国庫相 はこの日、ギリシャは財政赤字削減に向け一段と努力しなければなら ず、それを達成するまでは他国からの支援に頼ることはできないとレ ーン委員が同国に伝える見込みであることを示唆した。

こうしたEUからの政治的圧力に加え、ギリシャは最大50億ユー ロ規模の10年債起債を準備しており、政府の財政戦略は近く投資家か らも試される可能性がある。

フランスのラガルド財務相は28日、ラジオ局ヨーロッパ1とのイ ンタビューで、「ギリシャが予算を安定化させるという公約を尊重する 限り、支えていく必要がある」とした上で、「ユーロ圏内では幾つかの 提案があり、それには民間ないし公的なパートナー、あるいはその両 方が関与している」と語った。

「市場はギリシャ政府の意思を疑問視」

調査のためギリシャを訪れたEU当局者らは先週、ギリシャ政府 が今年の同国財政赤字を対国内総生産(GDP)比で前年の12.7%か ら4ポイント低下させるのに十分な措置を講じているかを精査した。 ギリシャは3月16日までに、同国の計画が軌道に乗っていると他のE U加盟国を納得させる必要があり、十分に進展していると示せない場 合は付加価値税の税率引き上げと資本支出削減を迫られるリスクが高 まっている。

ブリュッセルに拠点を置く欧州国際政治経済研究所の共同ディレ クター、ラジーン・サリー氏は「マーケットは依然として、ギリシャ 国民がこのような荒療治を進んで受け入れるとはみておらず、ギリシ ャ政府がこれを最後までやり通す意思を持っているとも思っていない」 と指摘した。

ギリシャ紙エレフテロティピアによると、ユーロ圏財務相会合(ユ ーログループ)の議長を務めるユンケル首相は28日、ギリシャに対し て一段の要求を行うことを示唆。ギリシャは財政赤字の削減に向け「追 加的措置を講じる」必要があるほか、「ドイツやベルギー、ルクセング ルクの納税者には、ギリシャの財政政策の誤りを正す用意がないこと を」ギリシャは「理解しなければならない」と強調した。

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