鬼怒川ゴム:来期の経常利益、過去最高更新の公算-コスト削減進む

自動車用ゴム製品を製造する鬼怒 川ゴム工業の来期(2011年3月期)の経常利益が過去最高益を予想す る今期の水準を上回る公算が高まってきた。金融危機後のコスト削減が 今期末までに大きく進み、中国での生産も伸びる。

今期の経常利益は前期比79%増の37億円を見込む。25日ブルー ムバーグ・ニュースの取材に応じた三尾谷淳常務は「仮に売上高が今期 と同じであれば、合理化が進展している分だけ来期の方が利益は出る」 と語った。ただ、ゴムやナフサなど原材料高のリスク要因は残るとして いる。

日産自動車の持ち分法適用関連会社である鬼怒川ゴムは金融危機に よる自動車生産の落ち込みで09年1-3月期に7億円を超える経常赤 字に陥った。しかし、金融危機直後から固定費削減や1人の従業員が複 数の工程を受け持つ「セル生産方式」の採用などを実施、09年4-6 月期には黒字に戻した。

09年4-12月期の固定費削減額は20億円に上り、10-12月期の 売上高経常利益率は11.5%(7-9月期は7.5%)まで向上した。経 理・業務改革を担当する北沢浩執行役員によると、1月に上方修正した 今期の業績も計画通りの進ちょく状況だという。「来期もコスト削減を 継続して進める」ため、利益は今期以上に膨らむ見通しだ。

生産・販売面も順調に回復している。車の窓やドアの縁を囲む「シ ール部品」が同社の主要製品。一時は金融危機前の半分以下に下がった 国内拠点の工場稼働率も8割まで戻った。日産向けが7割を占める中国 国内向けの生産が好調で、今期は前期比5割増となる。

三尾谷常務は「今後中国では、日産向けだけではなく中国国内のメ ーカー向けにも販売を増やしていきたい」と語る。現時点での中国生産 拠点の稼働率は9割前後。

日産の生産増強には当面、業務の効率化や広州市(広東省)、福州 市(福建省)2拠点の相互補完で対応する。ただ、予想以上に生産増の 必要性が高まれば、来期中にも能力増強投資を検討する。

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