円弱含み、月末で輸入や投信絡みの売り観測-悪材料出れば買い再燃も

東京外国為替市場では円が主要通 貨に対して弱含み。ギリシャの財政不安などを背景とした円買いに一 服感が広がる中、月末に絡んだ国内輸入企業の円売りや投信設定に伴 う外貨買い需要を指摘する声が聞かれた。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で昨年2月24日以来、1年ぶ りの円高値1ユーロ=119円66銭を付けたが、この日の東京市場で は121円台へ円が反落。一時は121円46銭まで円が売られる場面が 見られた。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の内田茜ヴ ァレリーFXストラテジストは、「ドル・円など水準が水準なだけにこ こよりさらに円高が進むことは少し考えづらいと見ていた。ただ、ギ リシャ問題も根強いし、今週は米国で比較的市場予想を下回る経済指 標が多かったので、ネガティブなセンチメントは強まっている」と指 摘。新たな悪材料が出てくれば、円高圧力が再燃する可能性があり、 「ユーロ・円はまだ結構下げるのではないか」とみている。

一方、朝方発表された日本の1月の全国消費者物価指数(除く生 鮮食品、コアCPI)は前年同月比1.3%低下と市場予想と一致。1 月の鉱工業生産指数は前月比2.5%上昇と市場予想を上回ったが、欧 米の材料に注目が集まる中、円相場への影響は限られた。

月末の円売り需要

円は対ドルで1ドル=89円50銭まで軟化。前日の海外市場では 一時88円台に突入し、3週間ぶり高値を付ける場面が見られたが、 この日の東京市場では月末ということもあり、国内輸入企業の円売り が先行する形となった。

カナダロイヤル銀行債券為替部の高安佳子部長は、「きょうは週 末・月末なのでどうしても実需のフローがメインとなる。きのうの反 動もあり、円買いは一服している」と説明。仲値設定直後の午前10 時ごろには輸出企業のドル売りも出ていたが、投信絡みと思われる「大 口のオーストラリア・ドル買い・円売りが出るといううわさもあり、 きょうはみんなそれを材料にしている」と解説していた。

一方、高安氏は「ギリシャのみならず南欧の債務問題の長期化懸 念は強く、米国の雇用も良くないということで、リスク・オフで消去 法的に円が買われやすい地合いは変わっていない」と指摘。ドル・円 については「89円台後半にあるストップ(損失を限定するためのドル 買い注文)を付けても90円手前程度というイメージで、反発は鈍そ う」と話していた。

フィナンシャル・タイムズ・ドイツ版(FTD、オンライン版) は25日、ドイツの金融機関の多くがギリシャ債への新規投資を見送 る姿勢を示していると報じた。米紙ウォールストリート・ジャーナル (WSJ)は、ギリシャは10年物国債の発行計画を来週まで延期し た、と事情に詳しい関係者を引用して伝えている。

前日の海外市場ではギリシャの格下げ懸念に加えて、米新規失業 保険申請件数の予想外の増加などが嫌気され、ユーロ売りやドル売り が進行。消去法的に円が買われる展開となっていた。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によると、 この日米国で発表される昨年10-12月の国内総生産(GDP)改定 値は速報値と同じ前期比年率5.7%増が見込まれている。また、シカ ゴ購買部協会が発表する2月の同地区製造業景況指数は前月の61.5 から59.7に低下、1月の中古住宅販売件数は前月比0.9%増の550 万戸と予想されている。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.35ドル台前半から一時、

1.3603ドルまでユーロ買いが進行。ただ、ギリシャの格下げ懸念な ど南欧諸国のソブリンリスクが意識される中、その後はユーロが伸び 悩む展開となっている。

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