1月の消費者物価は下落率横ばい-前年比1.3%低下

(発表内容を追加します)

【記者:日高 正裕】

2月26日(ブルームバーグ):1月の全国の消費者物価指数は、前 年同月比の下落率が前月から横ばいとなった。石油製品価格変動の影 響が薄れてきたことから、当面は同程度の下落が続く見込み。節約志 向の強まりから食料など身の回り品や外国パック旅行など娯楽関連の 値下げが目立っており、消費者物価の下落は長期化する公算が大きい。

総務省が26日発表した1月の全国の消費者物価指数(除く生鮮食 品、コアCPI)は前年同月比1.3%低下と11カ月連続のマイナスと なった。2月の東京都区部コアCPIは同1.8%低下だった。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめた予想中央値は全国が1.3%低下、東京 は2.0%低下。前月はそれぞれ1.3%低下、2.0%低下だった。

昨年10-12月の実質国内総生産(GDP)は前期比1.1%増と3 期連続プラスだったが、総合的な物価を示すGDPデフレーターは前 年比3.0%低下と過去最大の落ち込みとなった。菅直人副総理兼財務 相は22日の衆院予算委員会で「是非とも日銀にもデフレ脱却の努力を 一層していただきたい」と述べるなど、日銀への圧力を強めている。

CPI総合指数は1月の全国が前年同月比1.3%低下、2月の東 京都区部は1.8%低下だった。前月はそれぞれ1.7%低下、2.1%低下 だった。変動の大きな食料(酒類除く)とエネルギーを除く「米国型 コアCPI」は、1月の全国が1.2%低下、2月の東京都区部は1.3% 低下だった。前月はそれぞれ1.2%低下、1.4%低下だった。

下落幅の縮小ペースが鈍い

日銀の山口広秀副総裁は24日、鹿児島市内で会見し、コアCPI の動向について「全体として見る限り、われわれの見通しから大きく 乖離(かいり)しているということではない」としながらも、「微細な 動きを見ていくと、下落幅の縮小ペースが少し鈍いかなという印象を 私自身持っている」と述べた。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「日本経 済が慢性的なデフレ状況にあり、デフレが終わる時期はまったく見え ていない」と指摘。「長期金利の低下余地を模索する展開が、当面続く 可能性が高い」としている。長期金利(新発10年物の305回債利回り) は26日午前10時現在、前日終値と同じ1.295%で推移している。

日銀は物価の安定について、消費者物価の「前年比2%以下のプ ラス」で、「委員の大勢は1%程度を中心と考えている」としている。 菅副総理兼財務相は16日の衆院予算委員会で「私の認識では大体1% からもうちょっとかな、と個人的には思わないではないが、その辺り で目標としての認識は一致していると考えている」と述べた。

デフレ克服には生産性向上が必要

白川方明総裁は18日の会見で、デフレは「経済の体温が低下した 状態」であり、克服するには「基調的に体温を上げていくための体質 改善」、つまり「生産性の向上」が必要だと指摘。それには「民間企業 と政策当局双方の努力が必要」であり、政府に対しては「企業が現在、 熾(し)烈なグローバルな競争環境に置かれていることを踏まえて、 さまざまな制度や仕組みを見直すことが重要だ」と訴えた。

クレディ・スイス証券の河野研郎債券調査部長は「白川総裁の発 言は、裏を返せば政府からかかる圧力の大きさを示している」と指摘。 「市場が急変する場合、今までの発言にかかわらず、金融緩和政策が 実施される可能性は十分にある」としている。

--取材協力 Minh Bui,Sachiko Ishikawa Editor:Hitoshi Ozawa,Norihiko Kosaka, Masaru Aoki

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 日高正裕 Masahiro Hidaka +81-3-3279-2894 mhidaka@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Chris Anstey +81-3-3201-7553 canstey@bloomberg.net

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