2月25日の米国マーケットサマリー:株が下落、円は対ユーロ上昇

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3559 1.3538 ドル/円 89.06 90.15 ユーロ/円 120.76 122.03

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,321.03 -53.13 -.5% S&P500種 1,102.94 -2.30 -.2% ナスダック総合指数 2,234.22 -1.68 -.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .82% -.04 米国債10年物 3.64% -.05 米国債30年物 4.58% -.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,108.50 +11.30 +1.03% 原油先物 (ドル/バレル) 78.32 -1.68 -2.10%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円がユーロに対して1年ぶり高 値に上昇。ギリシャの格下げ懸念から、リスクの高い資産のポジシ ョン(持ち高)を解消する動きが活発になった。

円は主要16通貨すべてに対して値上がりした。米格付け会社の スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディーズ・イン ベスターズ・サービスが、早ければ来月にもギリシャを格下げする 可能性があると指摘したことから、円キャリー取引(円を借り入れ 高利回り資産に投資する取引)手じまいの観測が強まった。トル コ・リラはユーロに対して下落。同国の軍関係者50人が拘束され、 政府と軍部との間で緊張が高まったことが背景。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメントのシニア 為替アナリスト、オマー・エシナー氏は、「経済の不確実性が高ま る際は、投資家は円ショートの買い戻しに走る」と指摘。「ソブリ ン格付けに対する懸念から高利回り通貨の上昇が抑制されており、 著しい安値で取引されている」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時30分現在、円はユーロに対して前日 比1.1%高の1ユーロ=120円66銭(前日は同122円3銭)。ユー ロは一時同119円66銭と、2009年2月24日以来初めて120円を割 り込んだ。ドルは円に対して1.2%安の1ドル=89円7銭。一時は 5日以来初めて89円を割り込んだ。ユーロは対ドルで1ユーロ=

1.3550ドル(前日は同1.3538ドル)に上昇。一時は同1.3451ドルま で下落する場面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。取引終盤にS&P500種株価指数は下げ幅を 縮小したものの、上昇には転じなかった。米格付け会社のムーディ ーズ・インベスターズ・サービスがギリシャ格下げの可能性を示し たほか、失業保険申請件数や製造業耐久財受注(輸送機器を除く) が予想よりも悪い結果だったのが嫌気された。

アップルは下げて始まったが、株式分割の観測を材料に買いが進 み、取引終盤に上昇した。ダウ工業株30種平均は下落。化学大手デ ュポン、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメック ス)、航空機ボーイングが特に下げた。清涼飲料メーカー大手コ カ・コーラは下落。同社はコカ・コーラ・エンタープライゼズの北 米ボトリング事業の買収で合意した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.2%安の1102.94。一時は1.7%安まで売り込まれる 場面もあった。ダウ工業株30種平均は53.13ドル(0.5%)下げて

10321.03ドル。

フィデュシャリー・トラストのマイケル・マレーニー氏は「景気 はやや不規則な展開を見せる局面にある」と述べ、「雇用の創出は 近い将来にはないだろうとみている。それが最大の懸念だ」と続け た。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。ギリシャが格下げされるとの懸念から、7 年債入札での応札倍率は過去最高と なった。

米財務省が25日実施した7年債入札(発行額320億ドル)の 結果によると、最高落札利回りは3.078%と、入札直前の市場予想 の3.103%を下回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は

2.98倍と、1年前に7年債入札を再開して以降で最も高い倍率と なった。この日発表された経済指標によれば、新規失業保険申請件 数が先週増加したほか、1月の米製造業耐久財受注では、変動の大 きい輸送用機器を除く受注が減少した。どちらも市場の予想外だっ た。

バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は7 年債入札について「比較的好調な入札だった」と指摘。「応札倍率 は高く、米国債が上昇したことを考えると素晴らしい結果だといえ る。米国債相場は、今朝の経済指標での弱い数字やギリシャをめぐ る根強い懸念が支援材料となっている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後1時40分現在、既発7年債利回りは7ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.06%。10年債利回り は6bp下げて3.64%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は今週初めて上昇した。欧州の財政赤 字を背景に、ユーロに代わる投資先としてのとしての金の魅力が強 まるとの観測が背景。

ギリシャの債務格付けが引き下げられるとの懸念を背景に、ユ ーロの対ドル相場は一時0.6%下落。通常、ドルが上昇すると金は下 げる傾向がある。2009年には、金は24%上昇した一方、ドルはユー ロに対して2.5%下げた。19日には、安全投資の需要からユーロ建 て金相場は過去最高に達した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏は、「金はドルの上昇と、欧州からの需要の高まりの板挟 みになっている」と指摘。「欧州のソブリン債の問題はまだ始まっ たばかりだ。ユーロが下げれば欧州勢は金に目を向けるだろう」と 語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場4月限は前日比11.30ドル(1%)高の1オンス=1108.50ド ルで取引を終了。一時は1088.50ドルと、中心限月としては12日以 来の安値まで売られた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は大幅反落。下げ幅は過去3週間で最大 となった。米新規失業保険申請と米製造業耐久財受注の発表を受け て、世界の経済回復が腰折れし、エネルギー需要が伸び悩むの懸念 が強まった。

原油は一時3.7%下げ、1週間ぶり安値を付けた。20日終了週 の米新規失業保険申請が前週から増加したほか、1月の米製造業耐 久財受注で輸送機器を除く受注が市場予想に反して減少したことで、 原油の売りが優勢となった。

ドイツ銀行のエネルギー担当主任エコノミスト、アダム・シミ ンスキー氏(ワシントン在勤)は、「原油をバレル当たり75ドルか ら80ドルの水準で下支えするには、雇用を始め消費者信頼感、企業 景況感など、すべてが良い方向に向かう必要がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 日比1.83ドル(2.29%)高の1バレル=78.17ドルで終了。下げ幅は 5日以来で最大となった。一時は80.32ドルまで上げる場面もあっ た。年初からの下落率は1.6%。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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