NEC:13年3月期純利益を過去最高に、クラウドで-中計

通信機器の国内最大手NECは25 日、2013年3月期の純利益を過去最高の1000億円まで増やす目標など を盛り込んだ中期経営計画を発表した。ネットワーク経由でソフトウエ アなどを提供するクラウドコンピューティング事業の拡充や、海外での 販売強化などを通じて目指す。

今期の純利益予想は100億円。世界的な不況の直撃で前期の純損益 は過去2番目の赤字2966億円を計上。矢野薫社長の下で事業再編を進め 今期の黒字転換を目指してきた。中計では同日に昇格が発表された遠藤 信博次期社長が陣頭指揮を取り、コンピューターと通信という旧来の二 枚看板で積極姿勢に転じる。同社の中計公表は03年以来。

今期600億円と予想している営業利益は2000億円に増やす計画。海 外売上高比率も6ポイント高め25%を狙う。ROE目標は約10%。さら に18年3月期には純利益2000億円、ROE約15%を目指し、売上高比 率も国内外で半々の水準とし、世界のICT(情報通信技術)企業で上 位10位以内の収益体質を目指す。

遠藤氏は25日の会見で、純利益1000億円が実現できれば過去最高 になると説明。売上高の8%程度を開発費に振り向けるとともに「M& A(企業の合併・買収)や提携」などに中計の3年間合計で最大1000 億円規模を投じる意向を示した。設備投資については電気自動車向けで 強化を進めている電池事業を除いては、手控える方針という。

13年3月期の売上高目標は4兆円と、今期比で年率3%の伸びを想 定。遠藤氏によると、半導体子会社NECエレクトロニクスとルネサス テクノロジ(非上場)の4月の統合で出資比率が下がり、連結売上高へ の加算が来期から外れる点を考慮すれば、年率8%伸びる計算。

会見に同席した矢野氏は「半導体や携帯電話は思うように伸ばせず 再編した」と回顧。その上でクラウド普及は、パソコンと通信機器で国 内最大手のNECにとって好機であり「ストライクゾーンにボールを投 げれば売り上げや利益がついてくる状態になった」と強調した。また、 遠藤氏は「今後、ほとんどの成長エリアは海外になってくる」として、 新興国などでの事業機会を狙う意向を示した。

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