【今日のチャート】ユーロは「瀕死の重傷」負う、対ドルで下げ加速か

ユーロの主要10カ国(G10) 通貨に対する下落は、対米ドルでの下げが加速する可能性を示唆し ている。ブルームバーグ相関加重通貨指数で分析した。

今日のチャートはユーロの対ドル相場(白い線)と、対G10通 貨バスケット相場(オレンジの線)を相関図で示したもの。このチ ャートによると、ユーロはG10通貨バスケットに対し現在2007年 11月以来の低水準にあるが、この下げはギリシャなどの欧州連合 (EU)加盟国の財政悪化懸念が浮上する前の08年12月から始ま っていた。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャー ド・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「ユーロは、救済案 によって短期的に支えられるだろうが、瀕死(ひんし)の重傷を負 っている」と述べ、「ユーロは最近かなり下げたが、依然として異 常に過大評価されている」との認識を示した。

ポルトガルとアイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインの 頭文字を取った「PIIGS」と称されるこれら5カ国の債務膨張 問題はユーロ圏の景気回復の先行きに影を落としており、欧州中央 銀行(ECB)は過去最低金利を長期にわたり維持する可能性が高 まっている。

ユーロは今月19日に1ユーロ=1.3444ドルと、昨年5月18日 以来の安値を付けた。11月25日の高値1.5144ドルからは約10% 下落している。

フラヌロビッチ氏は「政府系ファンドは外貨準備をドルから分 散する良い手段としてユーロを積み増してきたが、ユーロ買いのメ リットに疑問を持ちつつある」とし、「ユーロをめぐっては依然と して疑問符が多く、ユーロは存在の危機に見舞われている」と指摘 した。

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