東京外為:ユーロが対円で1年ぶり安値-ギリシャの格下げ懸念で

東京外国為替市場では、ユーロが 大幅下落し、対円で1年ぶりの安値をつけた。ギリシャの信用格付け が引き下げられる可能性があるとの懸念を背景に、ユーロ売り優勢の 展開となった。

クレディ・スイス証券経済調査部の小笠原悟エコノミストは、ギ リシャの財政再建計画の行方を探る状況の中で、格付けをめぐる懸念 が生じたことで「不透明感が漂っている」と指摘。ユーロは買いづら いとみている。

ユーロ・円相場は午後の取引で一時1ユーロ=120円24銭と、 昨年2月24日以来のユーロ安値を更新。ユーロ・ドル相場も一時1 ユーロ=1.3451ドルと、4営業日ぶりの水準までユーロが下値を切 り下げた。

一方、ドル・円相場は対ユーロでの円買いが波及する格好となり、 一時1ドル=89円33銭と、10日以来、約2週間ぶりの円高値を付 けた。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこの日、 ギリシャのソブリン格付けについて、同国が財政赤字削減に向けて掲 げた目標の進ちょく状況次第では、数カ月以内に引き下げる可能性が あることを明らかにした。

ユーロの先安観根強い

また、米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P) は24日の発表文で、「ギリシャの格付けは1カ月以内に、さらに1- 2段階引き下げられる可能性があると考える」と指摘している。

さらに、24日にはギリシャの首都アテネ中心部で、労働組合がパ パンドレウ首相の緊縮財政に抗議してデモ行進を決行。警察当局とデ モ隊が衝突するなどの混乱が生じており、財政再建の足かせになる可 能性が警戒されている。

HSBC為替資金本部外国為替営業部の花生浩介部長は、ギリシ ャの財政問題をめぐっては、他の国への波及が懸念されているとして、 「漠然とした不安感がある」と指摘している。

一方、前日には、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ 議長が、下院金融委員会で行った半期金融政策報告の際、労働市場の たるみや低インフレを背景に連邦公開市場委員会(FOMC)がフェ デラルファンド(FF)金利誘導目標を「長期にわたり」低水準を維 持するだろうとの見通しをあらためて示した。

クレディ・スイス証の小笠原氏は、金融政策引き上げの時期はフ ァンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)に基づいて決定していくこ とになるとした上で、「これからは雇用情勢が注目されやすい」と説 明。弱い指標結果が出れば、金融引き締めまではかなり時間がかかる との見方につながるとしている。

この日は21日までの1週間の新規失業保険申請件数が発表され る。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想では46万件と、 前週の47万3000件から減少が見込まれている。

また、この日はバーナンキ議長が引き続き上院銀行委員会の公聴 会で、半期金融政策報告について証言する予定で、金融政策の見通し を受けた市場の反応が注視されるとみられる。

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