郵船:中印向けが国内を5年以内に逆転へ-鉄鋼原料輸送

売上高で海運国内最大の日本郵船 は鉄鋼原料輸送で、2015年までに中国とインド向けを合わせた比率を 6割へ高める。現在は日本向けが約6割を占めるが、5年以内に逆転 することになる。郵船の小笠原和夫経営委員(製鉄原料グループ長) がブルームバーグ・ニュースのインタビューで明らかにした。

世界的に競争が激しい中、ばら積み船などのドライバルク輸送部 門で収益を継続的に上げるため、小笠原氏は大きな伸びが期待できな い日本でなく、「今後伸びる中国とインドで商圏を拡大するしかない」 と強調する。10年前は日本が9割だったが、今は日本が6割、その他 地域が4割と説明。小笠原氏は「向こう5年では5割が中国、1割か 2割がインドとなるような絵を描いていかないといけない」とし、ア ジア中心に事業拡大を目指していくという。

郵船の中国での主要顧客は、中国鉄鋼企業最大手の宝山鋼鉄をは じめ、上海宝鋼集団、武漢鋼鉄、江蘇沙鋼集団など上位社が中心。小 笠原氏はこうした上位社との取引を増やす方向で事業を進めることを 「既存の幹を太くする」と表現する。郵船はこの数年、生産量1000 万トン級の中国鉄鋼会社を顧客に取り込んできた。さらに、新規顧客 の獲得努力を積極的に続けているという。

中国の鉄鉱石需要は今後も旺盛に推移すると予想され、小笠原氏 も「大筋としては右肩上がりとなるのではないか」との見通しだ。リ ーマンショック以降、鉄鉱石の取引は「想像以上のスピードで回復し た」とし、「これは中国による部分が大きい」と指摘する。中国は「経 済の構造上の必然」として、「海外の資源に頼らざるを得ない状態が今 後も続くことがある意味で明らかになった」とみている。

中国貿易統計によると、1月の鉄鉱石輸入量は前年同月比43%増 の4662万トンだった。09年の輸入量は前年比42%増の6億2800万ト ンと過去最高を更新。郵船は高水準の需要に対応するため、保有する ケープサイズの大型ばら積み船を現在の85隻から12年末までに110 隻へ拡大する方針。

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