TB利回りに上昇圧力、在庫増加やレポ上昇で-2年債との格差縮小

短期金融市場では国庫短期証券 (TB)の利回りに上昇圧力がかかっている。投資家への販売低迷に よる需給悪化やレポ(現金担保付債券貸借)金利の上振れが懸念され ているためだ。この結果、2年国債との利回り格差も縮小している。

財務省がこの日実施したTB3カ月物の最高落札利回りは前回 比0.6ベーシスポイント(bp)高い0.1243%と、1月13日以来の 高水準。応札倍率は4.06倍と、1月6日以来の低さだった。入札後 も0.123%付近で推移し、買いは鈍かった。

市場関係者によると、発行額5.7兆円程度のうち2.3兆円程度 が落札先不明で、約1カ月半ぶりの0.12%台で銀行が直接落札に動 いたとの見方も出ていた。一方、証券会社の落札は上位でも4000億 -6000億円程度にとどまり、ディーラーの慎重姿勢が目立った。

国内証券のTBディーラーによると、投資家は慌てなくても待 っていれば高めの利回りで買えるとの見方があるという。1月下旬以 降の入札で証券会社が0.11%台の低利回り落札を続け、在庫が膨ら んでいるためだ。3カ月物は0.125%が買いの目線との指摘もある。

加えて、ディーラーの資金調達コストを示すレポ金利が下限の

0.10%付近から再び0.12%前後に上昇している影響もある。午前の 国債買い現先オペの落札金利は1bp上昇の0.12%。午後に1.2兆 円の本店共通担保オペ(25日-3月29日)が実施されたが、レポ は下げ渋った。

TB巨額発行のプレミアム

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「レポが上昇しても、日銀 が資金供給を増やす様子は見られない。TBは全体的に売り圧力が強 まり、2年債の0.15%に対してTB1年物が0.13%まで格差を縮 め、どちらかの相場が正しい方向に修正を迫られる」という。

前日からのTB市場では、入札に備えたディーラーの在庫処分 の売りが目立った。3カ月物が0.1225-0.125%、6カ月物は

0.125%、1年物は0.13%まで利回り水準が上昇。投資家の需要が 強い3月償還銘柄も0.115%で売りが出た。

TB1年物の利回りは今月初めの0.1225%から0.13%までじ りじりと上昇し、0.13%の売り気配となっている。一方、2年債は

0.16%から0.15%に低下して、両者の格差は2bp程度まで縮小し ている。2年以下の債券は余剰資金を抱えた銀行の買いが中心とみら れている。

国内証券のディーラーは、日銀がレポを無理に抑えつけない金 融調節の下では、TB利回りに巨額発行のプレミアム(上乗せ金利) が要求されてくると指摘。TBの需給悪化が国債利回りにも波及する 展開を警戒している。

日銀は金融緩和を強化する一方、市場機能の維持を目的にレポ 金利の振れを許容している。市場では、現在のレポ上昇は一時的との 見方が多いが、3月の決算期末を控えて、日銀による資金供給の拡大 を期待する声も聞かれた。

新型オペ残9.6兆円

日銀が追加緩和策として導入した3カ月物の新型オペ8000億円 (26日-5月20日、貸付利率0.1%)は、この日の応札倍率が

7.24倍と前回(7.38倍)をやや下回った。案分比率は13.8%とほ ぼ横ばいだった。今回は12回目の実施で、同オペ残高は9.6兆円程 度。日銀が供給目標額に掲げた10兆円に近付いている。

この日の当座預金は前日比1000億円減の15兆1000億円程度、 準備預金(除くゆうちょ銀)は1000億円増の10兆9000億円程度 だった。

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