みんなの党代表:潮目変わった、政界再編狙う-インタビュー

みんなの党の渡辺喜美代表(元行政 改革担当相)は、民主党推薦の候補者が敗退した長崎県知事選で政治の 流れの「潮目」の変化を認識し、夏の参院選では2ケタ議席を確保する ことで、民主、自民両党の分裂を促し、政界再編を仕掛けていく考えを 明らかにした。

渡辺氏は、22日に行ったブルームバーグ・ニュースとのインタビュ ーで、参院選について「2ケタの議席は取りたい。官僚が政治を動かす でたらめな国家経営の大転換をするというアジェンダ(政策課題)を共 有する仲間を増やしたい」と語った。同党の役割については「民主党も 分裂する、自民党も分裂する、そして政界ビッグバン、政界再編が起き る。われわれはこれを目指す勢力であり、政界再編の起爆剤になる」と 位置付けた。

昨年1月に自民党を離党した渡辺氏。8月に江田憲司衆院議員(現 幹事長)らと結成した「みんなの党」は直後の衆院選で5議席、比例代 表では社民党に迫る300万票を獲得した。その後、無所属だった川田龍 平参院議員も参加し、党所属国会議員は6人(衆院5、参院1)となっ た。共同通信が2月に行った最近の世論調査では、みんなの党への政党 支持率が3.9%を記録。民主、自民両党に続く3位を占めている。

第3極

政治評論家の浅川博忠氏は、みんなの党が支持を拡大しつつあるこ とについて「民主党は政治とカネの問題、自民党は与党ぼけしていて野 党としてのポイントを稼ぐことをしていないから、2大政党に対する嫌 悪感がみんなの党への期待となっている」と分析。参院選では「最低5 議席は獲得するのではないか。今の6人と合わせて10人以上になれば第 3極として存在感を高めるだろう」との見通しを示した。

渡辺氏は、長崎県知事選の結果について「潮目が変わってきたとい う感じがする。明らかにこれは今の民主党政権に対するノーという長崎 県民の答えだ」と強調。民主党の敗因として鳩山由紀夫首相と小沢一郎 幹事長の「政治とカネ」の問題や、地方の陳情窓口を民主党県連に一本 化するなどの政治手法にあるとの見方を示した。

民主党が参院選後に単独過半数を確保する可能性については「小沢 さんのミクロ選挙戦略でいけば、業界団体票とか自民党の見える票を引 きはがせば、勝てると思っているだろうが、今の民主党のやり方でいっ たら過半数は無理だ」と指摘し、自民党支持団体の切り崩しに力を入れ る政治手法には限界があるとの見方も示した。

選挙後に民主党と組む可能性については、みんなの党の提唱する霞 ヶ関改革やデフレ対策を民主党が丸のみすれば「与党と野党に分かれて いる意味はない」と指摘したものの、「今のまんまの民主党と連立する というのはちょっと考えられない」との見通しを示した。

古巣の自民党については「自民党は新旧分離しないとよみがえらな い。そういう役割を舛添要一前厚生労働相らがやったらいい」と指摘。 さらに、「舛添さんとか首長連合とか、新党をつくりたいといっている 人たちはどんどんつくってほしい。第3極の新党がたくさんできること が大事だ」と述べ、舛添氏の新党結成に期待感を示した。

こうした勢力との連携の可能性については「選挙結果を踏まえた判 断になると思う。それは政治家の運動神経の問題だ」と述べるにとどめ た。

安倍晋三、福田康夫両政権で行政改革・金融担当相を務めた渡辺氏。 金融緩和論者として知られ、物価上昇率2%のインフレ目標政策の導入 を提唱している。

日銀

渡辺氏は日銀の現状について「財務省出身者がボードメンバー(総 裁・副総裁・審議委員)からいなくなったから、言ってみれば日銀の天 下だ。いつもの悪い癖が出てきて、自分の庭先だけをきれいにする政策 を取り続けている」と批判し、デフレへの対応は不十分との認識を示し た。

具体的な対策としては政府と日銀がアコード(政策協定)を結んだ 上で、日銀が金融機関の持っている中小企業向けの債権を20兆円分を買 い取り、その毀損(きそん)分は政府が補てんする制度の導入などを求 めた。

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