1月輸出額は2カ月連続増、対米も2年5カ月ぶりプラス

日本の1月の輸出額は、米国向け が前年同月比で2年5カ月ぶりに増加に転じたほか、アジア向けも大 幅な伸びを示し、2カ月連続でプラスを維持した。輸入も1年3カ月 ぶりに増加に転じ、輸出入ともに回復基調を鮮明にした。

財務省が24日発表した1月の貿易統計速報(通関ベース)による と、輸出額は前年同月比40.9%増の4兆9024億円となった。輸入額 は同8.6%増の4兆8172億円と、2008年10月以来のプラス。この結 果、貿易収支(原数値)は12カ月連続の黒字となった。

輸出額の大幅な増加は一昨年秋のリーマンショック後、大幅に落 ち込んだ昨年の反動も一因。商品別に見ると、自動車が前年同月比

59.2%増、半導体も同83.1%増と2カ月連続で増加したほか、鉄鋼は 08年11月以来、14カ月ぶりにプラスとなった。

09年に戦後初めて日本の最大の輸出相手国となった中国ではバ ブル懸念の強まりや金融引き締めの動きが出始めているものの、同国 を中心としたアジア向け輸出は堅調を維持。昨年12月にプラスに転じ た欧州連合(EU)向けに、米国向けが続いた格好だ。

野村証券金融経済研究所の木内登英チーフエコノミストは、発表 後のリポートで「10年前半には輸出の増加ペースがいったん減速する 可能性がある」としながらも、「50%以上のシェアを占めるアジア経 済は年間を通じて高成長を維持すると予想される」として、輸出の腰 折れリスクは限定的にとどまるとの見方を示している。

トヨタのリコール問題が懸念材料

地域別に見ると、米国向けでは、自動車や関連部品、半導体など の電子部品が主導し、輸出額が前年同月比24.2%増の7104億円と07 年8月以来の増加に転じた。一方、トヨタ自動車のリコール問題の悪 影響が指摘されるなか、自動車の金額、台数ともに2カ月連続で減少 した。財務省は、輸出にどのように影響するのかは懸念材料とし、注 視していかなければならないとの見解を示している。

日本の自動車メーカー各社が23日発表した1月の輸出実績によ ると、トヨタは中近東・アフリカ向けを除く地域で増加し、前年同月 比143.5%増の13.1万台と16カ月ぶりに前年を上回った。ホンダも アジア向けの輸出台数が15カ月ぶりに増加。日産自動車も欧米向けが 2カ月連続で増加するなど好調だった。

中国向けは1985年以来の伸び

また、アジア向けは前年同月比68.1%増の2兆7195億円と3カ 月連続で増加。中でも中国向けは半導体など電子部品やプラスチック、 自動車などが好調に推移しており、同79.9%増の9200億円と1985年 8月(同81.3%増)以来の高い水準を示した。

このほか、EU向けも自動車を中心に前年同月比11.1%増の5800 億円と2カ月連続で増加したほか、アフリカ向けもプラスに転じた。 中東向けは同9.4%減、ロシア向けも同12.7%減と減少が続いている が、前月に比べて減少率を大幅に縮小している。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査の予想中央値は、 1月の輸出額が前年同月比39.5%増、輸入額が同12.1%増。貿易収支 は原数値が1360億円の赤字、季節調整済みでは5445億円の黒字。統 計発表後の東京外国為替市場の円の対ドル相場は午後2時33分現在、 発表前時点とほぼ同水準の1ドル=90円21銭で推移している。

季節調整値では、輸出が前月比8.6%増の5兆8677億円と11カ 月連続のプラスを維持。輸入は同8.2%増の4兆7487億円だった。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは 発表前のリポートで、昨年は1月だった中国の旧正月が今年は2月と なり、その分1月の営業日数が増えることなどから、前年同月に比べ て輸出のプラス幅が大幅に拡大すると予測していた。

--取材協力: Minh Bui, Sachiko Ishikawa Editor: Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa, Hitoshi Sugimoto

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