NY外為:ドル下落、FRB議長の低金利維持示唆で

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ニューヨーク外国為替市場では ドルがユーロに対して3日ぶりに下落。バーナンキ米連邦準備制度 理事会(FRB)議長が米景気回復は「初期的な」段階であり、低 金利を維持する必要があると発言したことがドル売りを誘った。

ドルは主要16通貨のうち13通貨に対して下落した。1月の 米新築住宅販売件数が予想外に減少し、過去最低を記録したことが 背景。バーナンキ議長の発言で高金利通貨の需要が高まり、南アフ リカ・ランドやスウェーデン・クローナがドルと円に対して上昇し た。

インタラクティブ・ブローカーズ・グループのシニア市場アナ リスト、アンドルー・ウィルキンソン氏は「ドルは安全への逃避と 米利上げ観測で上昇してきたが、その勢いを失っている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時12分現在、ドルは対ユーロで前日 比0.2%安の1ユーロ=1.3529ドル(前日は1.3507ドル)。対 円では1ドル=90円16銭(同90円22銭)。一時は89円77銭 と16日以来の円高・ドル安水準を付ける場面もあった。円はユー ロに対し1ユーロ=121円97銭(同121円86銭)。

新築一戸建て住宅販売は前月比11.2%減の30万9000戸。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト調査での最も低い予想も下 回った。前月は34万8000戸。新築住宅価格の中央値は前年同月 から2.4%下落し、住宅在庫は増加した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の為替戦略責任者、アラン・ラスキン氏は「新築住宅販売は昨年 10月には40万戸近くに増えていたが、現在は30万戸近辺だ。こ れは憂慮されることだ。従来の数字が押し上げられていたと懸念す る要素がある」と述べた。

ドルは対スウェーデン・クローナで0.5%安と、終値ベースで は16日以来で最大の下げ。対南アフリカ・ランドでは0.4%下げ た。

FRB議長証言

バーナンキ議長は下院金融委員会での半期金融政策報告で、 「持続的回復は、民間部門における財とサービスの最終需要の継続 的な伸びに依存する」と述べ、「民間部門の最終需要は緩やかなペ ースで拡大しているようだ」と続けた。

主要10カ国(G10)の通貨バスケットに対するドルの価値を 示すブルームバーグ相関加重通貨指数は16日以来で最大の下げと なった。

ユーロ安定の兆し

バンク・オブ・ノバスコシアの通貨ストラテジスト、カミラ・ サットン氏(トロント在勤)は「ユーロは安定に向けた初期段階に ある。最近は終値ベースで1.35ドルを下回っていない。それは悪 材料の多くが織り込まれ、ユーロ売り持ちに消極的なトレーダーが 増えている表れだ」と述べた。

ユーロは19日に1.3444ドルと5月18日以来の安値を付け たものの、取引終了にかけて強含み、1.3613ドルで終えた。ユー ロは昨年11月25日に付けた高値1.5144ドルから約10%下げて いる。ギリシャなど欧州連合(EU)加盟国の財政状況に関する懸 念が背景にある。

インタラクティブのウィルキンソン氏は「ユーロに垂れ込めて いる暗雲はまだ背景には存在するが、トレーダーの心理からは離れ 始めている」と述べた。

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